詩を作ってみたい人おいで
東の町の一人の… 8月14日 12時 /ねぇ、こっち向… 8月14日 11時 /誰かが幸せにな… 8月14日 10時 /蜜の甘さに侵さ… 8月13日 23時 /地球全員が幸せ… 8月13日 21時 /真白な世界の上… 8月13日 19時 /煙草に溺れてお… 8月13日 18時 /蝋燭の道を下駄… 8月12日 23時 / 8月5日 23時 /ヒガンバナが咲… 8月4日 8時
メッセージ一覧
東の町の一人の少年
醜く歪んだ顔を隠して
綺麗に微笑んだ仮面をつけて
その顔でいつも過ごしていた
しかしその顔は少しずつ
いびつに雑に歪みだす
皆は一様にその子を恐れ
子はあっという間にひとりぼっち
それでもいびつな仮面は涙を流さず
いびつに雑に笑っている
西の町の一人の少女
美しい素顔を仮面で隠し
その仮面はのっぺらぼう
初めから友達なんていなくて
いつもずっとひとりぼっち
少女はあるときその仮面から
のっぺらぼうの仮面から
友がほしいと涙を流し
仮面はぱりんと音をたて
割れたその場から駆けていく
少女の顔は美しい素顔


ねぇ、こっち向いて──
そう言っても知らんぷり
如何して?僕には飽きてしまったの?
涙を幾度流せど君はあちらを向いている
さらりと僕の髪を揺らす音が聞こえた
驚いて見上げると君がこちらを向いていた
そんな君の名は「扇風機」


誰かが幸せになるには
誰かが傷つかなければいけないのだ。
誰かが我慢するから
誰かが楽できるのだ。
君は我慢する方か
楽する方か
どちらで人生を歩む?
君は、我慢する方を選んだ。
本当にそうなの?
と聞くと
そうだよ
と君は言った。
そして、今日も僕たちは
誰かの不幸や我慢で出来た道を
歩んで行く。


蜜の甘さに侵され、繰返し其処に呑まれるのです
自身を蝕む行為だとしても望んでしまうのです
掬っては舐め、掬っては舐めのエタニティを……
遂には食器を投げ棄て、全身で溺れに逝くのです
其の自身の姿が綺麗だと、雅だと勘違いを起こして…………
呼吸を求める度に飲み込んだ蜜は甘くて、少し苦くて……
其れすらも信仰し、堕ちて逝く自身が美しいと混乱を起こして朽ちるのです


地球全員が幸せになってほしい
何処かの偽善者はそう願った。
その願いは叶わない。
誰かの幸せは誰かの不幸だからだ。
君の幸せも誰かの不幸かもしれない。
この世界で全員が幸せになる事なんて
無理なのだ。
だから、僕は
幸せを願う事を辞めたんだ。


真白な世界の上に綺麗な景色を描き移した
闇の中、藍色に染まった世界の中に幾つかの星を散りばめる
それだのに、何かが足りないんだ
問うてみても問うてみても答えが返ってくることもない
”嗚呼、なんて哀しい世界なのだろう。”
夜行性の太陽は1人静かに微笑んでいた


煙草に溺れておりました
肺に送る度命の灯火が薄れていく
そんな事知っております
亦1本、亦1本と彼の人の残り香を感じたいが故に口付けます
其れだとしてもこの匂いに縋る以外方法が無いのです
”嗚呼、嗚呼、哀しき人間ヨ
こげな方法で好いのか?”
何処かの誰かが方言混じりに呟いた
その言の葉さえも重い重い空気に酸化していき呑まれていくのだ
その様子に嫌がる様子も見せない私も私で狂っているのです──


蝋燭の道を下駄で歩む。
からん……からん……
時折違う音もする。
蝋燭が折れて、ぱきり……
火が下駄の木に移り、じゅっ……
蝋燭を踏み潰した――――――
又一つ――――
からん……からん……
紅が広がって………………


「○○は天才だね!」
そう誉められた。
「○○は、素晴らしい才能を持ってるな!」
そう尊敬された。
「○○の腕前、分けてほしいぜ…」
そう嫉妬された。
「○○は、神の寵愛を受けているに違いない!」
そう崇められた。
…誰が、天才だって?
何が、才能だって?
どうして誰も、僕の努力だと思わないの?
努力をしたのは僕だ。
一度も、神なんかに助けられたことなんてない。
天才なんて言葉は嫌いだ。
天から才能を貰ったんじゃないんだ。
一日二日の成果じゃない。
腕前を分けろって?
お前は、僕と同じくらい努力をしたのか?
…してないだろうな。
してないから、気づかないんだ。
僕は、天才なんて完璧な存在じゃないってことを。
虚勢というハリボテを、努力という混凝土で塗り固めてるだけってことを。
どいつもこいつも、口を開けば天才、天才と。
僕は、何もしなくても出来てしまう、あいつらとは違うんだ。
だから、僕は、天才という言葉が嫌いで…
どうしようもなく、憧れてしまうのだ。

