ぼどピ
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(^ー^) (プロフ) [2019年7月4日 20時] 33番目の返信 [違反報告・ブロック]人形が人間になる方法はあります。呪詛破壊の逆……つまり、呪いを解くのではなく、呪いを完成させてしまう、という方法です。
人形にかけられた呪いの性質というのは「人間のように動けるようになる」というものなので、その呪いを強め、呪いとして完成させてしまえば、人形は人間になれます。体の仕組みが変わる(内臓ができたりする)ので痛みは伴いますが。
実はこれすごくいい質問でしてね、人形館という作品のテーマの一つなんです。
人形館のコンセプトというのが、呪いの人形と人間は共存できるのか、というものなんですが、これは人形館の館主になるアルル側の問題で、それとは別に、アルルと出会い、心を通わせた人形のメイにも別にテーマがあるのです。
アルルとメイは仲良くなるのですが、ある出来事をきっかけに離ればなれになってしまい、アルルは人形館に、メイは通りすがりの旅人集団に拾われ、それぞれお互いを探すんです。
メイを拾った旅人集団というのが、かなり強い呪詛破壊者が率いる集団で、呪詛破壊者、呪詛破壊者を志す人形職人、護衛の一般人、そして具者という変わった四人組で、それぞれの人種の視点から、メイに呪いとの向き合い方について語られます。
その中で、メイは世界最強クラスの呪詛破壊者でも解けない呪いにかかっていることが発覚し、アルルという人間と共に過ごしたいという願いも踏まえて、呪いが解けない場合についての対処について、問われるのです。
それが、人形として傍にいるのか、人間となって傍にいるのか、という問題になるんです。
呪いは解けなくとも、逆に侵攻させて完成させてしまうという手段がありますから、あとはメイが何を望むか次第なのです。
人形か、人間か、その二択の狭間でメイがどちらを選ぶのか、というのも、人形館の大きなテーマの一つなのです。