かっぷめろん
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かっぷめろんちゃん (プロフ) [2023年3月24日 8時] 1番目の返信 [違反報告・ブロック]……この世界は、私たちにとっては、どれも眩しすぎたんだ。
君の家の地下室で、2人でぼーっとする。窓がないせいで、部屋に何があるのかわからないし、君の表情もわからない。真っ暗だからだ。
だけど……君が、安心したような顔をしているのはわかる。
扉だけがついている密室は 私と君の細かな呼吸しか聞こえない。……いいや、それ以外の音を、聞きたくなかったのかもしれない。
とにかく、この部屋は 完全に私と君だけの世界となっていたのだ。それだけでほっと安堵する。なんて心地よいのだろう。
これからいく先も、やる事もきっと、心地よいこと。
胸を撫で下ろし、やっと決心がつく。
「2人で、せーので飲もうよ」
「うん。……来世は、恋人になろうね。結婚しようね」
2人でそっと会話を交わす……そして、私の合図で 小さな薬を大量に口に含んだ。
____あぁ。これで、やっと楽になれる。あとは時間を待つだけ__
そんなことを考える内に、緩やかな波のように眠気が襲ってきた。それは、君も同じみたい。その緩やかな波が次第に、激しく押し寄せてくる。
____やっとだ。
眠気に私の体はもう勝てず、ゆっくりと、ゆっくりと、瞼が閉じてゆく。視界が完全に遮られてゆく。
「大好き……だよ」
「私も。また、あとで……」
体に力が入れられなくなったとき、パッと私の意識は途絶えた。それも、簡単に。
だけど…………君と手を繋いでいたときの温かさは、まだじんわりと、今度は心を温めていた。
また、来世で会おう。
fin.
かっぷめろんちゃん (プロフ) [2023年3月23日 18時] 1番目の返信 [違反報告・ブロック]もう、何もかも嫌になった。
こんな穢れた世界。誰1人無視をする人たち。「お前のためだから」と言って暴力を振るう両親。いやらしい目で見てきて 手を出す教師。簡単に裏切る友達。
なんて、汚いのだろうか。なんて、醜いのだろうか。どうして、私だったのか。
だけどそんな中突如現れた君は、私の中の太陽だった。
透き通るようなつやらかな髪、宝石のように眩く光る瞳、雪の結晶のように儚く 美しい肌、心が落ち着く音色の声。
「私ね、__って言うの。よろしくね」
「いつでも相談のるから!無理しないでね……」
「心配だよ、貴方のこと」
君は 私のどん底に落ちた心を取り戻してくれた。少しずつ、少しずつ……私の心に温かい火が灯る。それは私を包み込むような優しいものだった。
まるで……いや、貴方は私の救世主。
そんな貴方に好意を持つなんて、一瞬のことだった。
なんて、私は汚い生き物なのだろうか。なんて、私は醜い生き物なのだろうか。どうして、貴方を好きになってしまったのだろうか。
同性を愛する気持ちを持つ私は、まるでケダモノだ。普通は、男の子を好きにならないといけないのに。
そう思えば思うほど、貴方に心が近づいていった。
後戻りなんて、出来ないほど。貴方に酔いしれていた。
「驚くかもしれないけど……私、貴方のことが好き」
「えっ!どうしたの急に」
ある日、勇気を出してそう告白した 放課後
教室はうざいほど眩しい夕日に照らされていた。教室には2人の影が立っていた。
告白すると貴方は、笑いながら返事をしてくれた。
どうやら……私のこの「好き」を、友達として、だと思っているみたいで。
そのことを勝手に悟った私の心には、スッと優しく棘が刺さった。
「ふふ、 私も好きだよ?」
目を細めて微笑む君。この笑顔を何度守りたいと思ったことか。そして、何度私をこの好意から苦しませたか。なんて、罪な笑顔なのだろう。
「違うの!……あ、違くは、ないけど……。
……貴方を、恋愛的な目で見ているって言うこと。好意なんだよ」
そう吐くように言い放つと、君は一瞬目を見開いた。当たり前だ。気持ち悪いよ、私なんて。
だけどその驚いたような顔も、次第に微笑みの顔へと変わった。今度は私が驚かされる番だ。「……気持ち悪いのに。どうして、微笑むの……?」
そう訊けば、今度は つぶらな目の端から 小さな水が溢れた。泣いているの……?
涙はそのまま頬を伝って、顎へと流れる。
そして____
「っ、私も好きだよ!__を、恋愛的な目で!好意だよ!」
その涙がチェックのスカートに落ちて染みたとき、君は確かにそう言った。
「恋愛的な目で」。「好意」。
…………あぁ、なんて貴方は、罪な人なの。そう罪な笑顔を見せてくるの。
ずるいよ。
だけど__恋が実ったし、良しとしようか__。
fin.