犯罪者収容所

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「はっ、はっ…はぁっ…」
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息が乱れる。
心臓が激しく音を立てて、何処にあるのか主張してくる。
しんどい、苦しい。
重い足枷のついた血塗れの足を引きずり、走る。
この能力がやっと役に立ってくれた。
彼を乗せた車と私を結ぶ蔓。
それを辿って、やっとついた場所は。
_____見た事も無い、大きな建物。
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「……うあ…」
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茫然と立ち尽くす。
でも、すぐに気がつく。早く入らなければ。
足枷を引きずりながら、恐る恐る門を開けまた走り出した。

清。 (プロフ) [2015年7月9日 17時] [固定リンク] PCから [違反報告]

「…ぅ…」
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歩くたびに、ぐちゃりぐちゃりと音がする。
気持ちが悪い。
もう、痛みすら感じなくなった。
その方がマシだ。
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「!! あ、待って…待ってくださっ…」
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彼らの姿が視界に一瞬映る。
しかし、遅かった。
扉は固く、目の前で閉まった。

清。 (プロフ) [2015年7月9日 18時] 1番目の返信 PCから [違反報告]

「……。」
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どうしようも出来ない現状に、途方に暮れる。
あっちにも、私の声は聞こえていないようだった。
叫んでも無駄だ。
諦めて、収容所に戻ったとしても私はきっと死ぬ。
死ぬまではいかなくても、酷い拷問を受けて生き地獄を見ることになるだろう。
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「絶望ってこのことかな…」
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乾いた笑みを浮かべ、座り込む。
座った瞬間、疲れが体を襲う。
瞼が落ちてくる。
駄目だ……こんなところで倒れては。
……でも……。
倒れこんだとき、何か音がした。
きっと、私の能力で芽吹いたあの蔦が落ちたのだろう。
でも……それを確認することは出来なかった。

清。 (プロフ) [2015年7月9日 19時] 2番目の返信 PCから [違反報告]

(ん、分かった)

清。 (プロフ) [2015年7月9日 20時] 3番目の返信 PCから [違反報告]

(はい)

清。 (プロフ) [2015年7月9日 21時] 4番目の返信 PCから [違反報告]

(大丈夫? どうかしたの?)

清。 (プロフ) [2015年7月18日 17時] 5番目の返信 PCから [違反報告]

(や、いいよ。
何かあったのかなって心配だっただけだし。)

清。 (プロフ) [2015年7月19日 8時] 6番目の返信 PCから [違反報告]

(うん、おっけ。待ってるね)

清。 (プロフ) [2015年7月21日 16時] 7番目の返信 PCから [違反報告]

「…う……ごめんなさ…」
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安心からか、翡翠色の瞳から大粒の涙が溢れる。
小動物のように体を縮こませ、ぐすぐすと嗚咽交じりに話し出した。
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「収容所にいた時に、瑠璃さん達の声が聞こえて…私、その、嫌な予感がしたんです。…もしかしたら、2度と会えないかもしれないっていう…嫌な予感が…」
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もしかしたら、悪い事をしたのかもしれない。
そんな不安感から、彼の顔を直視できない。
涙を拭く手で顔を隠して、俯いた。

清。 (プロフ) [2015年7月23日 21時] 8番目の返信 PCから [違反報告]

「ぇっ、ごめんなさい…」
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迷惑をかけてしまった、と感じて一層暗いトーンで呟く。
最後に手に落ちた涙を握って、肩を揺らす。
__彼女は、迷惑をかけることを何よりも恐れた。
一度は引っ込んだ涙が、また出てきそうで目を擦る。
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「…」
そして、また彼女もドアを見た。

清。 (プロフ) [2015年7月23日 23時] 9番目の返信 PCから [違反報告]

「……」
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まだ、少し涙が溜まった目で不安気に琥珀の顔を見つめ返す。
そして、静かに黙って頷いた。
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「…私、深く追求なんてしませんから…」
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信じて、と言いたげに強く言う。
何かを決めたような、意志強い表情になった。

清。 (プロフ) [2015年7月24日 7時] 10番目の返信 PCから [違反報告]
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