「じゃあクォーターくらいって思うことにしよう」
それだと多用はダメだねと笑い、海知はまた淕空の意識をある程度まで読み取る。けれど読み取れたものはなんだか不自然なほどに平坦で、むしろなにも思わないようにしている風に受け取れた。
そこでもう少し出力をあげてみるが……どうやらボールに気を取られているためか深くまで読み取れない。これ以上出力をあげるのは危ないかなと思い、海知はそのまま集中を途切らせた。
「……ねぇ淕空くん、もしよければだけど、僕とバスケしない?」
そしてまたにっこりと笑みを浮かべ、そう口にする。