幽世学園

メッセージ一覧

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666 (プロフ) [2018年9月3日 8時] [固定リンク] スマホ [違反報告]

溜息を吐き出しながら、淕空は校舎内の屋上へ続く階段を上がっていく。
死んだはずなのに何故か死にきれず、訳の分からない異能とやらまで追加され、頭のよろしくない淕空としては頭が痛くなる一方。憂鬱な思いは募るばかりだ。しかももう少しで終わるはずだった学校生活まで延長されたのだ、文句の一つや二つ言いたくもなる。淕空は人との関わりが嫌いなのだ
「はぁ………」
溜息をまた1つつきながら淕空は屋上へのドアを開けた

Littorio (プロフ) [2018年9月3日 10時] 1番目の返信 スマホ [違反報告]

手に馴染むボールをてんてんと跳ねさせながら、海知はまた、脳内に届いてくる戸惑いを含んだ思考を眺めていた。入学当初から何故か覗き、読み取ることのできた思考。時間が経つごとにその相手とは仲良くなりたいなと思うだけで、特定は出来ていない。
「よ、っと」
脚部のみを獣化させれば一気に加速し、少し跳ねたりしながらボールを扱う。
死んだらしい今になって記憶を失い、こうして遊ぶのも海知は今は、悪くはないと思っている。

666 (プロフ) [2018年9月3日 10時] 2番目の返信 スマホ [違反報告]

「……!」
ドアを開けた向こう側の景色に、淕空は僅かに目を見開いて相手を見た。いや、彼がこの学園にいること自体は知っていたのだが、淕空はひたすらに避けてきたというか、合わす顔がなく再び孤立を選んだというか。何にせよ、見慣れた姿からはかけ離れた彼を見て淕空は少し寂しそうに、そして人がいたことに対して嫌そうに溜息をついて屋上に入ってドアを閉めた。

Littorio (プロフ) [2018年9月3日 11時] 3番目の返信 スマホ [違反報告]

自分を意識に捉えたらしい思考を瞬時に読み取り、海知は目を開いて屋上の出入り口を見つめた。そして視認した影に意識を向け、首を傾げる。
「君だったんだ」
初めましてかは分からないけれど、というかほぼ確実に初めましてではないことは分かっているけれど、海知はゆるりと微笑んだ。
「君は僕の生前の姿を知っているのかな。まあ、何でも良いんだけど……やあ、一応初めまして。君の名前は?」

666 (プロフ) [2018年9月3日 12時] 4番目の返信 スマホ [違反報告]

「っ………曽田、淕空。」
一度僅かに傷ついたような表情を浮かべ言葉を詰まらせた後、淕空は口を開いた。生前と同じように、海知と初めてあった時のように、冷たくて鋭くて他人を突き放すような声で、名前を名乗る。
覚えていないのか、海知は、と落胆するように目を細めるもそれなそれでえぇか、と開き直る。また、孤立する道を歩むだけだ、簡単な事だろう。

Littorio (プロフ) [2018年9月3日 12時] 5番目の返信 スマホ [違反報告]

また孤立する道を進むだけ、という思考に少しだけ眉を寄せ、海知は異能の出力を少しだけあげる。今度は感情の根拠まで読み取れるようにして、またゆっくりと口を開いた。
「淕空くんか。僕は海知。……ちょっとね、記憶喪失なんだ。多分この髪もストレスから白くなったんだと思うから、僕の死因は多分自殺だね。君は? 今は全然分からないけど、君のことは僕、知っていたんじゃないかなあって思うよ」
優しく、できるだけ優しく笑いながら海知は目を閉じる。突き放されるかなあと思いながら。

666 (プロフ) [2018年9月3日 12時] 6番目の返信 スマホ [違反報告]

「……俺は事故死や。真上から鉄骨降ってきて腹部にぐさーって刺さってしもて…直前に頭も痛かった気ぃするし、頭にも当たったんやろうな。」
淕空は即死出来なかった。鉄骨の貫いた場所が胸部ではなく、腹部だったせいですぐには死ねず、苦痛に暫く耐えながら、死ぬこととなったのだ、別に淕空にとってはどうでもいいことだが。
「…知ってたかもしれへん?どこからそんな根拠出てくるん?」
酷く冷たい声だと自分でも思う。だが、それでいいと思った。こうやって忘れられて苦しむくらいならば、独りでいたほうがマシだ。

Littorio (プロフ) [2018年9月3日 12時] 7番目の返信 スマホ [違反報告]

「僕が得た異能が根拠、かな。詳しいことを伝えるのは難しいけれど、僕の異能は相手のことを知らなきゃ使えないものだから」
随分苦しそうな死に方だね、と口にすれば一つ頷き、海知はまたボールをその場でつき始めた。てんてんと音がして、読み取った感情を一つ一つ理解していく手助けをする。
僕はやっぱり彼のことを知っているはずなんだね、と思いながら海知はボールを淕空に向けて投げた。そこまで力も入れず、それなりのスピードでボールは飛んでいく。
「君の異能は獣化かな。僕とも似た匂いがするよ」

666 (プロフ) [2018年9月3日 12時] 8番目の返信 スマホ [違反報告]

自分に向かって飛んできたボールを、慣れた様子で片手で受け止める。実際慣れているのだ、バスケ部だったのだから当たり前だろう。
「………せや、俺の異能は獣化やで。まぁ体の一部分だけとか、視力が極端に良くなるとか、そんなもんやけど。」
何も考えずボールを指の上で回しながら淕空は淡々と答えていく。必要事項のみ、そこには海知への思いやら何やらを含ませないように、そう意識しながら冷たい声で言った。

Littorio (プロフ) [2018年9月3日 14時] 9番目の返信 スマホ [違反報告]

「じゃあクォーターくらいって思うことにしよう」
それだと多用はダメだねと笑い、海知はまた淕空の意識をある程度まで読み取る。けれど読み取れたものはなんだか不自然なほどに平坦で、むしろなにも思わないようにしている風に受け取れた。
そこでもう少し出力をあげてみるが……どうやらボールに気を取られているためか深くまで読み取れない。これ以上出力をあげるのは危ないかなと思い、海知はそのまま集中を途切らせた。
「……ねぇ淕空くん、もしよければだけど、僕とバスケしない?」
そしてまたにっこりと笑みを浮かべ、そう口にする。

666 (プロフ) [2018年9月3日 15時] 10番目の返信 スマホ [違反報告]
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