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彼女は今日も朝からアルバイトだった。超常記憶を持っているため予定は全て覚えている。朝イチはお気に入りのカフェでウェイトレスの仕事。 「今日も頑張るぞ」 声にだし気合いをいれるとゆっくりと着替え食堂に向かった。いつも通り人の少ないはしっこの席につくと箸を持つ。と、すぐそば……斜め後ろに他人の気配を感じ振り返った。
(失礼します)「……ふわぁ。眠。」眠い目を擦りながら食堂に向かう。いつもの席、いつもの席。。。あれ、あの辺に誰かいるなぁ。まあいいや。と、思っていたらこっちを振り返ったので挨拶する。「詩川さんですかね?おはようございます。」何気に初対面なのに名前呼ぶとかちょっと嫌かもな、でも覚えちゃうし仕方ないよね。病気だし。
「あ、どうも……椎名、さん」 突然名前を呼ばれたが自分もこの病院が故に驚きはしない。しかし初対面、それに年下ともなるとどうも話しにくい。思い悩んだ末出てきた言葉は 「いつも、この辺、座るんだ?」 という何とも可愛くない言葉。彼女の性格上仕方ないのだが初対面でこれは感じ悪いかな、と思い口をつぐんだ。あまりこの時間に見かけないよな、と思いつつ相手の様子をうかがった。
「はい、時間は違いますけどね」と言い、一個手前側のテーブルに座る。この人初対面は苦手っぽいから話しかけるのは止めた。しつこいってレッテル貼られたらやだからね。と、思っている間にご飯終了。ぜんぜんないからね。「お仕事、頑張ってくださいね」そういい残し、食器を返して部屋に戻った
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