白アザラシのボード
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白アザラシ (プロフ) [2019年2月24日 22時] 8番目の返信 [違反報告]お前、パラシュート部隊って知ってるか?まぁ知らずとも想像くらいはできるだろう。パラシュート部隊ってのはお前、高度ウン百メートルを飛ぶ飛行機からよぅ、己の身一つで飛び出してって敵と戦うわけだ。しかもただ飛び出すんじゃなくてパラシュートで降りるんだから、地面に足がつくまでは全くの無防備なのさ。死にに行くも同然だ。それでもね、彼らはやり遂げた。パレンバン降下作戦。何万というオランダ軍が待ち構えるその中に「本日ノ休養ハ靖国ニ於イテス」なんて文句と共に飛び出していって勝ってしまった。
鐘の音と共に「藍より蒼き」という歌いだす空の神兵も正しく名曲だ。どこが、と聞かれると貧弱な語彙故、窮するのだが。パラシュート部隊、基、空挺隊というのは恐らく最も危険な兵科である。故に精鋭が当てられる。それこそ落下傘に己が命を懸けられる若者が。その苛烈な戦いぶりを、折り重なる落下傘を、咲き乱れる白いバラに例える芸術性をもって描き出す。それこそがこの歌のすごさにして戦争の狂気というものなのかもしれない。
白アザラシ (プロフ) [2019年2月24日 22時] 10番目の返信 [違反報告]俺の親類縁者には戦艦大和に乗ったとか、戦闘機を乗り回してたなんて輝かしい歴史を持つ人はいないさ。でもね、遠く会津から那須に嫁いできて、多くの子供たちの面倒を見ながら、台所に立って「広瀬中佐」を口ずさんでいた女性はこの世に紛れもなく居たんだ。今となっては曾祖母は何を思ってこの歌を口ずさんでいたのかまでは分からないが、この事実は消せない。悪しきものとして軍歌を切り捨てることは、同時にこういう小市民の歴史をも消し去ることに他ならない。僕は直接会ったこともないし、何なら写真さえ見たことがないが、それでも歌を通じて曾祖母を知っている。こういう血脈というか、出会いというか、何かそういうものをなくしてはいけないんだ。