ら。
「ほんっとーに消しちゃダメ?」「ダメに決まっているでしょう。あと一週間はボクらは目立つ行動禁止。」縄張り内の見回りを大樹としながら桃花は言う。
拠点近くに一人、侵入者があった。
「……侵入者だよ、桃花。どーすんのさ、アイツも消しちゃダメなわけ?」「…仕方ないわね、消してきなさい大樹。その代わり、フード被っておいてよね」そう言えば、大樹はフードを目深に被りつつ楽しそうにりょーかい、と言いそちらに向かう
侵入者は赤い髪を項で束ね、目には包帯を巻いた……アイラだった。
桃花は少し遠目の塀の上から、大樹の様子を確認している
「この辺で待ってればいいか」アイラが一人呟く
闇に紛れて大樹が近づいてくる
「……来たな。林大樹か」
「っ……なぁに?俺ってゆーめーじん?」一瞬驚きつつ、ケラケラと笑いながら大樹は言う
「桃花とかいうやつから聞いてないか? ……まあ、話すようなことでもないな」
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