Maestrale

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書きなぐりたいお話を

Littorio (プロフ) [2019年7月17日 17時] [固定リンク] スマホ [違反報告]

彼女は僕にとっての

Littorio (プロフ) [2019年7月18日 13時] 1番目の返信 スマホ [違反報告]

「ねーえ!征花!せーか!せーいーかー!ねぇってばー!!」
「うるさいよ、唯一。」
「あいたっ」
背中に寄りかかって、名前を連呼する唯一の額を征花は小突いて、目の前に広げられた数学のプリントに視線を落とした。
傍から見れば、征花が宿題をやっているところに唯一がちょっかい出しているようにしか見えないのだが、実際のところ数学の問題が理解出来ないと嘆く唯一に、征花が呼び出されたというのが正しい。
更に正しく訂正するのであれば、教えようとしたものの唯一の理解力が征花の想像以上に乏しかったため、唯一にすこぶる甘い征花は自分がやった方が早いと開始十分経たずに結論づけて唯一を放ったらかしにしてプリントを進めているのである。
「僕がわざわざ来てあげて、わざわざ君の宿題を、気にしてなくてもいいのにわ、ざ、わ、ざ、君の成績を気にしてやってあげてるんだからな。感謝してよね。」
「うぎぎぎぎ……」
自身の前の椅子に戻ってきた唯一は、征花の言葉に再び唸り声を上げて頬杖をつく。自分を放ったらかしにしてプリントの問題を解く征花の顔を眺め、唯一は息を吐き出した。
夕日に照らされて浮かびあがる、運動部とは思えないほどの真っ白な肌と鮮やかな赤茶色の髪、プリントへと視線を落とす琥珀色の瞳、親友としての贔屓目を除いても、唯一は征花が美人だと思っていた。おまけに宿題で出される問題すらままならない自分とは違って、彼女は進学校のトップ帯にくい込むほどの頭の良さまで持ち合わせている。
「……なんだよ、人の顔をじろじろ見て」
「ん?んへへ、なんでもないよー。」
こちらを訝しげに見る征花に唯一は笑って返して、征花から視線を外した

Littorio (プロフ) [2019年7月18日 18時] 2番目の返信 スマホ [違反報告]

征花はちらり、と部屋から窓の外を眺める唯一へと視線を向ける。
手元に広げられた数学の問題は、なんてことのない少し応用の入った一次関数の問題だ、征花にとってはさほど悩むようなものでもない。商業高校に通っているというのに、関数が出来ないようではこの先の唯一の将来が危ぶまれるような気もするが、それは唯一の人生。征花には預かり知らないものである。
「……。」
逆光の夕日に照らされて、少し陰ったように見える唯一の顔を見つめる。
ふわふわとその奔放な性格を表したような癖毛と、いつみても輝いていて優しい光が宿っている紫色の目。
綺麗だ、と声に出さずに征花は呟く。
昔からよく美人だと言われた。人形のようだと、呑気な大人達は全く心に響かない言葉ではやし立てた。そんな自分より、唯一の方が何倍も、何十倍も、綺麗だと思った。
唯一が笑う度に、心が軽くなる。こんな自分が唯一と関わるなど、依存するなど、烏滸がましいのに、唯一は征花に笑いかける。花が咲いたような笑顔で、征花に話しかけてくる。
「……ん?どしたの?征花。」
「…いや、別に。ほら、プリント、終わったよ。」
「マジで!?流石征花!アタシの親友!!」
オーバーリアクションで抱きついてくる唯一に、征花は溜息を吐き出して暑苦しいと無理やり剥がす。
「んじゃ!約束通り、アイス奢ったげる!ハーゲンダッツでもいいよ!」
「別に、そんな高望みはしないよ。」
立ち上がって自身の腕を引っ張り、笑いながら歩く唯一に、征花は苦笑を零す。あぁ、出来るのなら、望みが叶うなら

Littorio (プロフ) [2019年7月19日 20時] 3番目の返信 スマホ [違反報告]

他の誰にも、その笑顔を見せないで

Littorio (プロフ) [2019年7月19日 20時] 4番目の返信 スマホ [違反報告]

❁⃘*.゚

Littorio (プロフ) [2019年7月20日 10時] 5番目の返信 スマホ [違反報告]

❁⃘*.゚

Littorio (プロフ) [2019年7月20日 10時] 6番目の返信 スマホ [違反報告]

❁⃘*.゚

Littorio (プロフ) [2019年7月20日 10時] 7番目の返信 スマホ [違反報告]

❁⃘*.゚

Littorio (プロフ) [2019年7月20日 10時] 8番目の返信 スマホ [違反報告]

❁⃘*.゚

Littorio (プロフ) [2019年7月20日 10時] 9番目の返信 スマホ [違反報告]

❁⃘*.゚

Littorio (プロフ) [2019年7月20日 10時] 10番目の返信 スマホ [違反報告]
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