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はい。
一応、胡散臭いですが、前置きをしておくと、小学校のときに本当にあった話です。
「百円こっくりさん」
こっくりさんはまあ、怖い話と言ったらど定番の話である。
紙に五十音と数字、それから「はい」「いいえ」と鳥居を書いて、十円玉を用いて行う遊びだ。
その実、ちょっとした神降ろしみたいなものなのだが、小学生がそんな小難しいことを知るわけもなく。
その子たちは最近、こっくりさんにはまっていた。親が帰ってくるのが遅い子どもたちにとっては、図書室でやっていても怒られないその遊びは、暇潰しにはちょうどいいものだった。
どうせ、誰かが指で動かしているんだろうとか思いつつ、「誰々は何歳まで生きますか」とか「なんて名前の人と結婚しますか」なんて、本当に子どもの遊びでしかないようなしょうもない質問をこっくりさんに浴びせていた。
今日も今日とて、こっくりさんをやろうと思っていたのだが、一人が早く帰ってしまい、いつもから一人欠けたメンバーだった。
「あいつなんか胡散臭いからね。いなくてよかったんじゃない?」
「霊感あるみたいな言い方してたけど、いつもあいつがいるときしかこっくりさん来ないからね。絶対あいつが動かしてたんだよ」
そう、いない一人は、表では誰も口にしないけれど、霊感があるようなことを宣っていたのだ。その胡散臭さに、さすがの友人らも呆れていた。
そこまで言う必要あるか? とは思ったが。いつも楽しそうにこっくりさんをやっているくせに、とも思った。
事件はそれからすぐ起こった。
「あ、やべ、十円玉ないよ」
「えー、うそ。あたしも持ってないんだけど」
「そもそも小遣い持たされてない」
「あの」
なんか、いつも悪のりしている子が、百円玉をつまんでいた。
「十円ないなら百円でよくない?」
所詮は小学生。深い考えもなく、目から鱗くらいの感覚で、百円玉でやろう、となった。
「こっくりさん、こっくりさん、おいでください」
みんなが声を揃えて言うと、百円玉が動いた。
「すごい、やべぇ、本当にこっくりさん来た? 誰か動かしてる?」
「動かしてないよ。勝手に、って、あ」
こっくりさんが動いた先。
それは「いいえ」の文字だった。
(^ー^) (プロフ) [2019年8月8日 17時] 3番目の返信
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はぁい
「カラオケボックス」
その日はたまたま、家族全員が揃ったので、久しぶりにみんなでカラオケに行こう、という話になった。
行きつけのカラオケボックスで、他の部屋が空いておらず、9号室に案内された。
そのカラオケボックスの9号室に入ったことはなかったが、機種も他の部屋と変わりないので、さしたる問題もないだろう、と思った。
異変に気づいたのは、カラオケの入力システムを熟知しながら歌っていた人物。
見たことのないタイトルの曲が予約され、家族のレパートリーにこんな曲あったっけ、と思ったが、自分が知らないだけだろう、と思っていた。
その曲の番になったとき、誰がマイクを取るのだろう、と思っていたが、
誰一人、マイクを手にしなかった。
「え? この曲誰かが入れたんじゃないの?」
流れ始めた歌謡曲のようなイントロ。家族に問いかけるも、みんな首を傾げ、顔を見合わせるばかり。
「歌う人いないんじゃ、仕方ないか」
取消をしてみたものの。
新しい曲を予約したときに、
「9曲目に予約されました」
「15曲目に予約されました」
……おかしい。家族は全員で五人だ。順番に歌っていたら、こんな曲数は入れられない。
予約画面にいくと、
先程取消した曲がずらりと連続で予約されていた。取消は予約画面でもできるが、何故かその曲だけはできなかった。
「故障? 何これ」
何度消してもふとした拍子に入ってくる曲。
曲を探した履歴すら残っていないことが判明したときには、家族全員が静まり返った。
帰り、レジで店員にそのことを話すと、店員は言った。
「またですか」
と……
(^ー^) (プロフ) [2019年8月8日 22時] 5番目の返信
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