耀う
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うろこ (プロフ) [2019年9月19日 21時] 9番目の返信 [違反報告]中学の授業で古典を習い、歴史と同じくらい好きになった。現代と比較し共通点を見つけたり、昔の人から新しい知識を得たり、日本人の優れた感性、それを伝える美しい文章など、当時の人々の価値観や暮らしを文学を通して知るのが楽しいと感じた。遠い昔に思いを馳せる時間が私にとって一番幸せだ。
話は変わるが、私は随筆が好きで徒然草の19段(折節の移り変はるこそ)に興味を持っている。その段に「橘の花は昔を偲ばせると言うが、やはり梅の花の香りこそ昔を思い出させてくれる。」という意味の文章がある。私はなぜ橘と梅の花が昔を思い出させる花なのだろうと不思議に思った。しかし、古今和歌集で「五月待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする」という和歌(伊勢物語に載っている)を見つけた。また、梅の花で私が最初に思い浮かんだのは百人一首にもある紀貫之の「人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香ににほひける」だった。ここで言われている花は梅の花のことだ。すると、どちらの和歌も花がきっかけとなり過去を偲ぶということになる。ただ単に兼好の感想かもしれない。だが、あくまで私の想像だが、この2つの和歌が文章の元になったのではないか。そう思うと自らの知識を繋げ見つける、ということが面白いと感じた。インターネットが普及している中、それに頼らず、いつか自分で調べ見つけたい。そのためにももっと知識を付けたい。