創作世界観意見収集帳
666様 2019年8月29日 19時 /美風れい様 2019年8月29日 19時 /【参考用】 う… 2019年8月27日 20時 /うちよそ 話し… 2019年8月27日 7時 /胡蝶蘭様 2019年8月24日 16時 /璃子様 2019年8月24日 16時 /自由使用の雑談… 2019年7月15日 9時
メッセージ一覧
深山 (プロフ) [2019年8月27日 20時] [固定リンク] [違反報告・ブロック]【参考用】
うちの子の筆頭である楓姫の経歴について。
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彼女は実父が既に亡き彼の義兄の遺伝子に少しだけ手を加えて作った「半クローン」的存在で、いわゆる先祖返りだった彼の特徴を引き継いで鮮やかな金色の目と黒髪という、両親どちらにも似ていない容姿で生まれました。
義兄のことが大好きだった実父当然、父親は彼女を大切に育てようとするのですが、母親の猛反発に楓姫を知り合いの養子に出すことを決めます。
その知り合いが、かつて参謀として反乱軍に加わっていたロシアンマフィア「スラーヴァ」のボス、アレクセイ・カガロフスキーでした。
折しも彼はその数ヶ月前、流行病で妻と1歳になったばかりの娘を喪ったばかりで、楓姫を見るなり二つ返事で養子話を承諾します。そして、裏金を使い、戸籍から娘が死亡したという記述を抹消。その他不都合な事実をすべて書き換え、あたかも楓姫がその娘であるように見せかけ養育を始めました。
そうしながらも、職業柄、楓姫を祖国に連れ帰って育てることに躊躇いのあったアレクセイは楓姫の両親との共通の知り合いの下に彼女を預けます。楓姫はその家の子どもたちと兄妹のようにして育つことになりました。アレクセイは何も預けっぱなしにしていたわけではなく、楓姫が7歳を迎えるまではかなり頻繁に自分が日本に来たり、短期ではあるものの彼女をロシアに連れて帰って一緒に過ごしたりなど接触は持ち続けていました。その後はスラーヴァを取り巻く情勢が芳しくないこともあり、年に数回会えるかどうかの生活が続きますが、楓姫が自分が養子であることやアレクセイの職業について幼稚園時代から繰り返し教えられていたこともあり、特に信頼関係が揺らぐということもありませんでした。
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月日が流れて、小学校四年生に上がる春休みのこと。楓姫は実父に呼び戻され、一つ違い(誕生日が同じなのできれいに一つ違いです)の弟と一緒に過ごすことになりました。しかし、初日の深夜、かつての反乱を恨んだ政府関係者が楓姫の目の前で実父を惨殺し、屋敷に火を放つという事件が起こります。この事件で、楓姫は実父と弟を失いますが、悲劇はこれだけでは終わりませんでした。
中学生になる春休みには同じ人間の手によって、実母が自 殺に見せかけて殺害され、この時も楓姫は物陰からその様子を目撃しています。しかし、相手が政府高官であったことからこれら二つの事件はもみ消されてしまいました。
この出来事を通し、楓姫は自分が強くならなくては誰も守れないと考えるようになります。そのため、自らヤンキー校に進学することを決め、中学入学早々から学校の番長に一対一での勝負を挑み、勝利します。その後も近隣や校内の不服従の不良たちとケンカに明け暮れ、高校入学時点で既に学園を制圧し、いくつもの不良グループを傘下に置くほどの実力を身に付けました。そんな日々の中でいつしか楓姫には「女帝」と呼ばれるまでになっていきます。
しかし、高校を卒業する直前、政府機関に就職していた義兄が件の政府関係者に殺されかけるという事件が発生。この一件が陽のあたる世界でいくら力をつけようとも何も守れない、と思い詰めるきっかけとなり、楓姫は裏社会へと堕ちていくことになります。
ごく身近にありつつも、それまで決して関わってこなかったその世界に足を踏み入れた楓姫は適性があったのか、あっという間に幹部候補まで上り詰め、史上最年少での幹部昇格を果たします。
深山 (プロフ) [2019年10月16日 13時] 68番目の返信 [違反報告・ブロック]高級官僚というものは存外忙しい。手を抜いて遊んでいるような不届きな輩が存在するのも事実ではあるが、本来こなすべき役目を全てこなすとすれば余る時間など無いに等しい。いくつもの役職を兼務していれば尚更である。
「ふう……」
前日に残っていた決済書類と今日提出された書類のうち急ぎとおぼしきものを片付けて顔をあげると、時刻は11時を少し過ぎる頃だった。
そろそろ彼が来る頃合いだろうか。
「ちょっと出掛けてくるわ。昨日提出された分と今日の急ぎの分は決済済みだから各自とっておいてちょうだい。新しく提出する分はサブデスクの上に積んでおいて。」
三々五々あがる承諾の声を背に部屋を出た。