ㅤ\\ 幻想住人 ___ ㅤ
メッセージ一覧
「ねえ、浮気してるでしょ」
「え、うわっ、」
妻の言葉が衝撃的で、僕は思わず手に持っていたコーヒーを落としそうになった。慌ててテーブルに置く。
「見たの。私の知らない女。ねえ…昨日の夜、本当は何してたの？」
痛いくらい、心臓が跳ねる。跳ねている。
妻の顔が見れない。
「…ごめん」
「許さない」
膝に体温と重みを感じて、思わず顔を上げる。目の前の妻があまりに寂しそうな目をしているものだから、逃げるようにそのまま抱き寄せた。
そんな僕の考えはお見通しだとでも言うように妻は口を開く。
「逃げないで…見てよ、」
顔を上げて僕を見つめる妻が愛おしい。昨日夜を共にしたあの人より、何倍も。
ああ、明日、明日僕は1人の女性を傷付ける。確実に。泣かせてしまうだろうか、怒らせてしまうだろうか…そんなことは、もう考えられないくらいに。
今、どうしようもなく、幸せだ。
ggrks (プロフ) [2019年3月17日 10時] 1番目の返信
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