ㅤ\\ 幻想住人 ___    ㅤ

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手を動かす度、黒鉛が紙を侵略していく。
そして、文字という世界が出来上がる。
ふと手が止まった。
「ん…まだ何か、足りないな」
うーむ、と顎に手を当てる。わざとらしいが、彼はそうした方が考えやすいようだ。
「この表現…言い回し…?…。……」
眉間に皺を寄せ、これでもかと言う程紙に近付いて_____破いた。
「ああ駄目駄目やり直し、上手くいかねえもんだな」
チ、と小さく舌打ちをすると、彼の飼い猫が寄ってきた。
「餌の時間はまだだぞ、…あ!猫!」
彼は猫を膝に乗せたまま文字を書き殴った。
どうやら猫から連想したもののようだ。
そのまま凄いスピードで書いていく。が、1000文字弱でその手が止まる。
そして再び考え始める。小さな唸り声を上げながら。
数分後。
「くそ、駄目だ…何言いたいのかわからなくなってきた…」
そう言いながら机に伏せた。
と、思ったら寝た。
呑気なものだ。締切は三日後なのに。
彼が書き殴った紙の下の方に、「なんでこんな文字なんかに悩まされないといけないんだ」と書いてあるのが見えた。
なんと憐れなのだろうか。彼自身、この文字の上で生かされているというのに。

ggrks (プロフ) [2019年3月17日 10時] 1番目の返信 スマホ [違反報告]

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占ツク用

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創る

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