名隠しの町
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ねろにあ (プロフ) [2018年4月11日 14時] [固定リンク] [違反報告]「今日からここで、私の修行の日々が始まるのね..!」
袴姿にカンカン帽、レトロな茶色のキャリーケースを手に持ち薬袋市に降り立つ少女は、一人旅をするにはあまりに幼すぎるように見える。
しかし、その双眸には強い意志を感じる光が灯っていた。
「絶対にすべての化け物を退治して、私が土御門家の王様になってやるわっ!」
そう宣言し、1人で得意気に意気揚々と歩き始めるが、すぐにとある問題に気付いて立ち止まった。
「あれ...私の宿、どこだっけ..」
そう、少女はどうしようもない方向音痴、加えて未だかつて来たことの無い土地なのだ。迷ってしまうのも無理ないことだろう。
どうしよう、どうしようと慌てふためいていると、道を歩いてきた人にぶつかってしまった。
「きゃっ..ご、ごめんなさい!」
ねろにあ (プロフ) [2018年4月12日 21時] 5番目の返信 [違反報告]「あ、あなたの家..ですの?」
まさかそんな提案をされるとは思っていなかったのだろう、きょとんとした顔で男を見上げる。
「私はそれでもいいのですが、あなたは大丈夫なのですか? ...気付いているかは分かりませんが、私はこれでも陰陽師なのですよ??」
利用だけしてさっさと祓ってしまおうと考えていたが、見ず知らずの自分を住まわせてくれようとしている相手にそれは失礼だと思ったのだろう。
修行のためにこの町に来たこと、いずれは全ての化物を祓い土御門家の当主になる予定だということを、包み隠すことなく素直に話した。
「..ですから、私と住むのはやめたほうがいいですわよ?」