名隠しの町

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「今日からここで、私の修行の日々が始まるのね..!」
袴姿にカンカン帽、レトロな茶色のキャリーケースを手に持ち薬袋市に降り立つ少女は、一人旅をするにはあまりに幼すぎるように見える。
しかし、その双眸には強い意志を感じる光が灯っていた。
「絶対にすべての化け物を退治して、私が土御門家の王様になってやるわっ!」
そう宣言し、1人で得意気に意気揚々と歩き始めるが、すぐにとある問題に気付いて立ち止まった。
「あれ...私の宿、どこだっけ..」
そう、少女はどうしようもない方向音痴、加えて未だかつて来たことの無い土地なのだ。迷ってしまうのも無理ないことだろう。
どうしよう、どうしようと慌てふためいていると、道を歩いてきた人にぶつかってしまった。
「きゃっ..ご、ごめんなさい!」

ねろにあ (プロフ) [2018年4月11日 14時] [固定リンク] スマホ [違反報告]

「う..迷子なわけではありません...!
ただ少し道がわからないだけですわっ!」
謎に強がるが、少女のこの反応から迷子なのは容易に想像できるだろう。
「それに私はチビちゃんでもありません!
もう10歳、立派なれでぃーですのよ!」
少し得意気にそう言って、無い胸をはる。

ねろにあ (プロフ) [2018年4月11日 21時] 1番目の返信 スマホ [違反報告]

「ですから!私はもうれでぃーですの!!」
ふてくされながらそう言うも、他に頼れる人も居ないということに気付いたのだろう。おとなしく相手の男に地図を見せた。
「ここの宿に行きたいのだけど..」
指で示したのはこの町ではそれなりに有名な宿で、住人なら迷うことなく簡単に行ける場所だ。
...もちろん、ちゃんと地図を読める人も。

ねろにあ (プロフ) [2018年4月11日 21時] 2番目の返信 スマホ [違反報告]

「やめとけ?なぜですの??」
訝しげな顔で相手の男を見つめる。
その宿の他に行く宛があるわけではないし、今日の寝るところが公園のベンチなんて死んでも嫌だ。
ちゃんとした理由が無いのなら少々不衛生な環境でもその宿に泊まりたいというのが正直なところだが...

ねろにあ (プロフ) [2018年4月12日 6時] 3番目の返信 スマホ [違反報告]

「そ、そんなところにおじい様は私を...?!」
そんなはずは、でも住んでる人がそう言うなら...と困惑する。
「しかし、私にはこの町で成し遂げなければならない使命がありますの!宿が気に入らないくらいでノコノコ帰るなんて無様なまねは出来ませんわっ!!
..とりあえず、その宿に連れて行ってもらえませんか?」
それでどうしても無理な環境ならば、この男に代わりの宿にでも連れて行ってもらおうと卑怯なことを考えながら、そう頼んでみる。

ねろにあ (プロフ) [2018年4月12日 20時] 4番目の返信 スマホ [違反報告]

「あ、あなたの家..ですの?」
まさかそんな提案をされるとは思っていなかったのだろう、きょとんとした顔で男を見上げる。
「私はそれでもいいのですが、あなたは大丈夫なのですか? ...気付いているかは分かりませんが、私はこれでも陰陽師なのですよ??」
利用だけしてさっさと祓ってしまおうと考えていたが、見ず知らずの自分を住まわせてくれようとしている相手にそれは失礼だと思ったのだろう。
修行のためにこの町に来たこと、いずれは全ての化物を祓い土御門家の当主になる予定だということを、包み隠すことなく素直に話した。
「..ですから、私と住むのはやめたほうがいいですわよ?」

ねろにあ (プロフ) [2018年4月12日 21時] 5番目の返信 スマホ [違反報告]

「う...お優しいんですね..」
どうしよう、名前も知らない男に世話になるなんておじい様は許してくれるだろうか。
そもそもこの男は人間ではなく倒すべき化物。
本当ならこの提案を受けるわけがないのだが...
「そこまで言ってくださるのなら、ひとまず代わりの宿が見つかるまで、あなたのおうちにお邪魔させて頂きたいと思いますわ!」
代わりの宿が見つかるまでのつなぎとしてなら、おじい様も許してくださるだろう。
そう1人で納得して、甘んじて男の提案を受け入れることにした。

ねろにあ (プロフ) [2018年4月13日 18時] 6番目の返信 スマホ [違反報告]

迷子になるなと子供扱いされ、少しムッとした顔をしながらも大人しく着いていく。
「私は土御門朱羽ですわ!チビちゃんではありません!!
...あなたの名前も教えてくださりませんか?
仮にもこれから一緒に住むのですし」

ねろにあ (プロフ) [2018年4月14日 20時] 7番目の返信 スマホ [違反報告]

「これくらいで疲れるようなやわな体はしていませんわ!
...でも、少しお腹がすいてしまいました..」
そこそこの長距離を歩いたからだろう、小さい音で腹の虫も鳴いている。
(すみません、通知来てませんでした;;
2回目送ってくださってありがとうございます!)

ねろにあ (プロフ) [2018年4月16日 19時] 8番目の返信 スマホ [違反報告]

「ありがとうございますっ!」
ご飯と聞いて一気に目が輝く。
どうやらよほどお腹がすいていたようだ。
(たまに通知来ませんよね..これからはこまめに覗くようにします!)

ねろにあ (プロフ) [2018年4月16日 19時] 9番目の返信 スマホ [違反報告]

「なんでも...?!黄泉さん、見かけによらず家庭的なのですね!!」
さり気なく失礼なことを言っている気もするが、素直な感想なのだろう。
目をキラキラとさせながら、男を見上げた。
(がんばります〜!)

ねろにあ (プロフ) [2018年4月16日 21時] 10番目の返信 スマホ [違反報告]
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