*或る公園にて - conte de fée

「んー…、今日も良い天気だなあ。」
大きく伸びをしたレプリカの悪魔は空をぼんやりと見つめて呟いた。
1人で。
人どころか虫1匹すらも見当たらない不思議な公園、崖っぷち。キィ、と音を立てて、片方のブランコが揺れる。もう1つのブランコも負けじと風にゆらゆら揺れる。
齷齪と働く人間達を、ふと空から見下ろした。彼らの世界にも厳しいルールだとか、嫌な人にも笑顔で接しなきゃいけないだとか、そういうものがあるらしい。そして出来損ないもいるみたいだ。
路地裏に入っていく者、人混みに紛れる者、或いは_____。
しかし其れ等全てが其れ等の作ったルールに縛られて苦しんでいるのだから実に滑稽だ。
興味なんてないけど。
あるのはちょっとした好奇心。僕のように悪魔と呼ばれる者達は、例えレプリカだとしてもこの空の上の島から出ることは許されない。云わば小さなこの島に監禁されているも同様…それ故気になるのだ。
僕らが足を付けない地上はどんなものなのか。
地上の空気はここよりずっと汚くて濃いのだと昔誰かに聞いたことがある。
1番近くて1番遠い場所。
いつか、悪魔と人間が共存できる世界が訪れたらその時は僕にも名前が貰えるかな。
そんなことを考えていると、キィ、キィ、と変わらず鉄の擦れる音が鳴る此の場所に誰かが近付いてきた。

抹茶 (プロフ) [2018年12月11日 10時] 1番目の返信 [違反報告]

「おーい、Ａ
またそんなとこにいるのか？
ご飯食べよ」
バケットを見せながらとある青年は言う
かれはグリム兄弟の子孫の一人
黒髪黒目、そしてこの土地では見かけない服を着てよくここに来る
定期的に来てはオリジナルやレプリカ達にご飯を与えている
その理由として、空腹が嫌いだとの事
もっとも嫌うのは空腹での昼寝だ
……が、いささか強情なところもありなによりどこかに向かって話すこともあるため、食事さえ無ければ浮いている青年だ
「サンドイッチ作ったんだ
みんなで食べよ」
今二人しかいないのにそんなことを言う

バトルΦ@モデルガン欲しいね (プロフ) [2018年12月11日 20時] 2番目の返信 [違反報告]