真名と真実
本から目を離し… 2016年12月25日 21時 /赤い赤い夕陽を… 2016年12月19日 22時 /本を四冊ほど小… 2016年12月1日 1時 /嗚咽。小さく、… 2016年11月18日 21時 /月明かりに照ら… 2016年11月15日 1時 /屋根から屋根へ… 2016年11月14日 0時 /さくさくと、直… 2016年11月13日 23時 /ほんぺん 2016年11月13日 18時
メッセージ一覧
極夜@写しの本 (プロフ) [2016年12月25日 21時] [固定リンク] [違反報告・ブロック]本から目を離して、大きく溜息を吐き出す。
「つまんねー、なんでこー、意味解んねーことしか書いてないのさ」
積み上げられた本。……全部俺が読んだ。真実を探して。……まだ、それは見付けられてないけど。
「帰ろ」
見付かんないならいいや。
俺は本だけさっさと戻して、図書館から自分の家に向かう。
「あー……おかしーの」
極夜@写しの本 (プロフ) [2016年12月19日 22時] [固定リンク] [違反報告・ブロック]赤い赤い夕陽を見詰めて、俺は溜息を思い切り吐き出した。
「遅い……遅すぎる……」
町に下りてパンを買うだけの筈のアイルが、未だ帰ってこない。
嘆息して、手元の鍋を取り敢えず掻き混ぜた。
極夜@写しの本 (プロフ) [2016年12月1日 1時] [固定リンク] [違反報告・ブロック]本を四冊ほど小脇に抱えて、セーフティーハウスから出る。……今日は良い天気だな。
ふっと、高く綺麗な空を仰いで、溜息を呑み込む。今日みたいな日に、辛気くさい雰囲気は似合わない。
「……よし」
靴で六芒星を描く。……実は、あまり意味など無かったりする。
大きく息を吸い込んで、思い浮かべるのは……
「ちーぃっと遅くなったが、今から会いに行くぜヤサク……いや、ナノハ」
ゴミ溜めで笑う、ナノハの顔だ。
極夜@写しの本 (プロフ) [2016年12月3日 21時] 19番目の返信 [違反報告・ブロック]おお、綺麗な玉だな。
そう言ってニコリと笑ってみて、追って来る別れを無視しようとした。
頭を撫でて、優しい声を出して、哀しさを無視しようとした。
「じゃあ見せて貰ったお礼に、俺からは面白い物をプレゼントしてやろう」
手を出してみな。
そう言って、出されたナノハの手を俺の両手で包み込む。霊力を込めて、創ったのは……。
「結晶のネックレスだ。霊力を込めたから、俺が本来の役割を全て果たして朽ち果てるまで、お前の所有物になる。……これは壊れないし、無くならない」
俺の想いと一緒だ。
その最後の言葉だけは、呑み込んだ。
極夜@写しの本 (プロフ) [2016年11月18日 21時] [固定リンク] [違反報告・ブロック]嗚咽。小さく、脆く。
それは、抑えようとしても結んだ口から零れていくもの。生温かい水滴が頬を濡らして、僕は、木の根元に一人で座っていた。
いつものように本を読んでいた今日。あいつらが来るだなんて、微塵も思っていなかった。罵倒されて、嗤われて、傷付けられて……。
気付けば、夜の森に放り出されるなんてまでされていた。
哀しいだなんて凡夫なものじゃ無い。辛いだなんて生易しいものじゃ無い。
ただただ孤独。
「ぐす……ルイン……早く、帰ってきてよ……」
寂しさを紛らわすためにユウラの渾名を呟いて、僕は目を閉じた。
深久@ぼど (プロフ) [2016年11月15日 1時] [固定リンク] [違反報告・ブロック]月明かりに照らされた森の木の上にこの森の主である狼---プラチナウルフの"ヒカル"が居た。
「今宵は月が綺麗だの」
少し変わった古めかしい話し方であるが、これが渾名の由来なのだろうか。
彼は月を見上げ言葉を紡ぐ。
「皆も見ているかの」
其は彼の白金をのみこみ静かに輝いていた。
zin (プロフ) [2016年11月14日 0時] [固定リンク] [違反報告・ブロック]屋根から屋根へと
飛び移る影が一つ。
やがて一つの家で止まると、
どこからか家の中へ
侵入していく。
廊下は、薄暗かった。
月明かりしか入らないせいで
女の顔には影が差す。
ギィ…と木製の扉を
開けた先には、
横たわる無知で無能で
愚かな権力者。
気配を消して近づくと―
彼女は彼の首をピアノ線で
ひと思いに切り落とした。
それは、細胞の一つも起こさない
まさに神業。
ぴっ、と頬について血液を
煩わしそうに拭うと、
開けた窓から
吹き付ける風に乗って彼女は…。
スカーレットは、飛び降りた。
極夜@写しの本 (プロフ) [2016年11月13日 23時] [固定リンク] [違反報告・ブロック]さくさくと、直に伝わる土の感触を楽しみながら進む。……いつもの散歩だ。
「……ん? お前はソラか?」
懐かしい声と呼び名が聞こえて、思わず振り返った。視線の先にはヴェルデ。
……元気そうなのは良いんだが、あの姿は何なのだろう。
「今は、ルインと変えた……それより、お前、その恰好は……なんだ?」
極夜@写しの本 (プロフ) [2016年11月30日 6時] 18番目の返信 [違反報告・ブロック]「っ!? ぁ、ヴェルデ? おい、何であんた、泣いてるんだ……?」
いきなりソラスが泣き始め、俺は狼狽する。何故、何故? 俺は何か、ソラスの地雷を踏み抜いてしまったとでも言うのか?
「……世間は狭いなぁ…」
それは、どういう意味なんだ?
ソラス?
少ししてソラスが泣き止んで、俺もソラスもある程度落ち着いて。
俺は目線をソラスに合わせられないまま、問い掛けた。
「な、なあヴェルデ……俺は、お前の地雷を……踏み抜いてしまった、のか? ……済まない」
嫌われたのではないか。
その言葉が一番俺を脅かした。……何故だろう、ラルに似てきたかもしれない。