獏の収集日.

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図書館に行った帰り道、
忘れ物をしたことを思い出して図書館に戻った。
すると其処に居たのは二人の知り合い。
一緒に帰ることになって、三人で自転車に乗った。
二人はふざけながら漕いでいて、危ねぇなぁ……と思いつつ、二人を置いて先に帰ろうとした。

横断歩道を渡りきった瞬間後ろから トラック の ブレーキ 音。
振り返ろうとすると警察に止められ、そのまま家に帰った。
ニュース を点ければ、二人の事故のことが大々的に報道されていた。
『一人は軽傷、もう一人は四肢に重傷を負っている』
とのことだった。

現場を見に行こうと思い、また自転車を引っ張り出した。
違う道から図書館に行き、帰りの あの状況を再現しようとした。
すると やはり警察官が居て通ることを止められる。
話を聞くと、重傷の一人は随分と遠くに飛ばされたようだった。
川で血塗れの状態で見つかったらしい。
何故か腐敗も進んでいたらしく、見るも無惨な姿だったようだ。
そういった類の話が好きな自分は、不謹慎ながら少し楽しんでいた。

近所の坂を下りきり、家のある路地に差し掛かった時だ。
小さな男の子と女の子が、こちらに手を差し伸べてくるのである。
どうしたのかと訊ねると、男の子は言った。

『ずっと一緒!!』

知り合いでもなければ、
見掛けたこともない男の子。
なんだか怖くなり、家まで全力で逃げた。
蛇腹を閉め、外に繋がる場所は全て施錠。
……した筈なのに、あちこちから男の子の声がする。

暫くして、男の子の声は収まった。
外に出ると、全く知らない廃れた馬小屋の様な場所だった。
逃げ出そうとすると、急に目の前に人が現れた。
人なのか靄なのか、定かではない。
ひたすら がむしゃらに走り、なんとか其処から這い出した。





と思ったのも束の間、走り出た先は、事故現場の横断歩道だった。

都祁 (プロフ) [2016年2月13日 14時] [固定リンク] 携帯から [違反報告]
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