忌まれ子

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鋼稀

666 (プロフ) [2017年3月31日 12時] [固定リンク] スマホ [違反報告]

そもそもの始まりは、赤羽が殺されて俺があの屑どもをぶち殺したところから。勿論世間の誰も……弟達でさえ知らないことだ。
んで、身売りを始めたのは公園でいきなりレ イプされて金を受け取ったから。俺の顔が男にも受けることをその時初めて知った。金額が良かったからな、そのままずるずると……その顧客は今でも常連だ。最近弟達のこと嗅ぎ付けそうで恐ろしいが、払いは良いからなあ、縁は切れそうに無い。
まあそんなこんなで体を汚している俺っていうのは最低な存在なわけで、自分で選んだとはいえ時偶自決したくなることもあるわけだ。
綺麗になりたいだなんて大それた事は望まない。せめて、全てをやり直せればなあとは思う。強くてニューゲームってやつを出来れば、俺は赤羽を護りきるし、屑どもを殺しはしないまま普通に生きていったと思うよ。
金欲しさに身売りなんかもしない。弟達のためだなんてのは言い訳だからな。……解ってても止めない今のこの俺は、つまりは最低な人間だって訳なんだけど。
……苛つくけど、俺が選んでしまった道はもう変えることが出来ないんだよ。

666 (プロフ) [2017年3月31日 13時] 1番目の返信 スマホ [違反報告]

∝∝∝
俺の顔が女受けの良いことは、知っていた。
だが、男受けの良いことまでは……流石に知らなかった。



屑で在る両親を殺して盗んだ金が底を突きかけたとある夜、俺は独り公園に来ていた。理由はない。ただ弟達の顔を見るのが辛くて……そうした。
そしたらいきなり、何の前触れもなく後ろから肩を掴まれたんだ。

その当時俺は未だ14才。両親以外にも屑が居るだなんてことは知らなくて。

金が欲しくないかと問われた俺は、勿論欲しいと答えたんだ。下卑た笑みを浮かべた男は、体を買わせて欲しいと言ってきたんだ。

『俺の労働力が欲しいのか?』
『まあ、考えようによってはそうだね。……それで、答えは?』

断るわけもなかった。
幾ら出すんだとだけ聞いて、返ってきた5万という言葉に目を見開く。断る理由もないとすぐ頷いて、手を引かれるまま男の家まで向かったんだ。

666 (プロフ) [2017年5月7日 22時] 2番目の返信 スマホ [違反報告]

「先ずはシャワー、浴びようか」
服は私が用意したものを着なさいと言われて、先程言われた『男の言うこと全てに従う』という条件通り素直に頷いた。

男の家はやけに広くて、風呂場も冗談じゃない程デカかった。俺は半分放心状態のまま体を綺麗に洗って、用意されていた趣味の悪い真っ黒なゴスロリ服に腕を通す。
あの男は女装趣味なのか?
背中や胸に入ったスリットがやけに体にあっていて、物凄く居心地を悪くした。

「着替えたけど……これで良いのか?」
嫌に短いスカートを手で押さえながらリビングに戻って、俺はなんとなく首を傾げながらそう言った。
男は俺のその姿を見ると、何処か気持ちの悪い満面の笑みを浮かべて頷く。そしてピンク色の液体の入ったコップを俺に差し出し、飲みなさいと言った。やけに甘い匂いがして、一瞬躊躇う。
「なに、毒ではないよ? とてもイイモノだ」
男が催促するように言うから、俺は仕方なしにそれを飲み込んだ。
……空になったコップを男に手渡すと、俺は寝室に連れて行かれる。なんだ?
「さて、じゃあ先ずは私との約束を覚えてるね?」
「?」
何故そんなことを聞くんだ?
俺は不思議になって、でも頷く。念のためにその言葉を復唱した。
「俺があんたの言葉に何を思っても、全てその通りに従う……だろ?」
すると男はにんまりと笑い、俺をベッドに押し倒した。……視界が揺れて、思わず身を強張らせる。
男はそして、俺に嫌がる事を禁止した。これからすることに一度嫌と言えば、更に嫌に為ることをすると言って。

「ん!?」
いきなり、スカートの中に手を入れられた。恥羞と驚きから顔が赤く染まる。
俺は少し冷たく感じる男の手に僅かに可笑しな感覚を覚えながら、言われた通り嫌とは言わないで居た。
男の手は、何が楽しいのかさわさわと俺の太股を撫で回す。じんわりと、男に触られたところが熱くなるのを俺は感じ始めていた。
「顔が赤いね?」
耳元でそんな事を囁かれて、更に俺の体は火照っていく。なんだ、この意味の解らない感覚は?
「ほら……段々気持ち良くなって来たよね」
……気持ち良い、なのか? これは。
段々と火照るこの体が求めているのは、更に触れられること。少し冷たい程度の男の手が気持ち良いのは確かだが……よく解らない。元々の気質のせいもあるのかな。
「わ、からない……」
……だが、俺の声は上擦っていた。
妙に鼻に掛かる声。何処か甘いような、そして堪えるような。
何だこれ、何だこれ?
「ま、ハジメテだもんね。それもそうか」
そう言って男は俺の首筋に唇を寄せた。
湿ったような感覚は初めてで、吸われた瞬間、驚きの余り男の服の端を掴む。
……耳元で、男が笑みを漏らす音が聞こえた。

「あ、ひ……っ、なにこ、れ……っ!」
熱い、熱い……っ、体が熱い、男に触れられた傍からどんどん火照ってく。
男は下卑た笑みのまま俺の下着に手を入れて、何だかよく解らないまま反応してる俺のそれを捏ねくり回していた。
っ、触られる度に体が跳ねる。
「気持ち良いだろう?」
言われるまま、恥ずかしいのだけれど首を縦に振る。
すると男は俺の孔に指を挿れてきた。汚い、とは思ったけれど抵抗する力なんてもうないから……男の体に縋り付いて、喘ぐ。
気持ち良い、気持ち良いけど酷い不快感は拭えない。男なのに、男同士なのに……何なんだよこれ、意味解らないだろ。
何時の間にか俺の目からは涙が零れてて、泣いてた。……俺は何が哀しいんだ?
ずるっと指が抜かれて、何時の間にか凄い質量の熱を押し付けられた。な、んだこれ……?
「ほら、力を抜いて……」
それは何だ、これは、まさか嫌だ、止めろ可笑しいだろ……っ!?
「ぁ、あぁあああっ、ひ、ぁ……っ!」
ずぐずぐとソレが俺の体の中に入ってきて……如何しようも無いような快感に襲われる。不快感が体を蝕んで、涙が節度を知らずに溢れていく。
「気持ち良いだろう?」
男の甘い声に悪態を吐きたい衝動を必死で抑えて、俺は首を縦に振る。



……そしてその夜から俺は、身を売るという行為を覚えてしまった。

666 (プロフ) [2017年5月8日 16時] 3番目の返信 スマホ [違反報告]
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