妖明治奇譚

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「…………」
浮かない顔で町を行く少女。紺色の袴を着て、長い黒髪を水色のリボンで止め、革の学生鞄を両手で前に持つ少女は、どうやら女学校の下校途中のようだ。
今にも泣きそうな表情なのだが、俯いているが故に周りを行く人々には分からない。
「あっ…ご、ごめんなさいっ……」
ドン、と向かって来た誰かとすれ違い様にぶつかってしまい、いつもの凛とした声とは全く違う、蚊の鳴いたような小さな声で謝る。すると何かが壊れてしまったかのように、ぼろぼろと大粒の涙をこぼし始めてしまった。

糺香 (プロフ) [2015年10月11日 14時] [固定リンク] PCから [違反報告]

「 .. あ , いえ ... 全然 」

ぶつかった相手は , 訝しげに少女を見る .
色白の肌が印象的な彼女も また女学生で .
街行く人たちは ちらちらとこっちを見てくる .

( わたしのせいじゃ ないんだけどな .. )

なんだかめんどくさそう
ぼんやりとそう考えた .

(⋈◍ 柊 ま し ろ. (⋈ (プロフ) [2015年10月11日 14時] 1番目の返信 PCから [違反報告]

「あ……その、申し訳御座いません…勝手に…その……」
はっと手の甲に涙が落ちた事で意識が戻る。ごしごしと目元を拭く少女は、何が言いたいのかよく分からない口調で謝罪を告げた。
どうしようというような狼狽えた言葉が脳内に渦巻き、上手く話せないようだ。

糺香 (プロフ) [2015年10月12日 18時] 2番目の返信 PCから [違反報告]

「 ... どうでもいいけど 目立っちゃうんですけど 」

傘を持ち直し , 可愛らしい声で告げる .
泣きたいなら 目立たないとこいきましょ と 相手に言った .

(⋈◍ 柊 ま し ろ. (⋈ (プロフ) [2015年10月12日 22時] 3番目の返信 PCから [違反報告]
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