夢の話。
メッセージ一覧
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「ブラック本丸..ねぇ....」
曇天の空にお似合いな廃れた日本家屋。嫌な空気が漂うその屋敷に、私は一歩足を踏み入れた。今まで何度も嗅いできた臭い。怯むわけがない。しかし、歩みを深くするにつれて臭いが強くなる。それに比例するように、殺気も。
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「..私的にはやりやすい仕事だなぁ。任務内容なんだっけ...ここにいる男全員ころせだっけ..」
懐に忍ばせた愛銃に手を伸ばす。指で銃に刻まれた紋章をなぞる。ファミリーの証。ファミリーの紋章。
ああ、不思議だ。これをなぞるだけで、私の存在価値がわかるのだから。
嫌な気配が最も強い部屋の襖に、手をかける。さぁ、仕事だ。一掃しよう
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結論からすれば、圧勝。だった
襖を開ければ、そこには夜伽を命じられた男が嫌々ながらに腰を振り、涙を流し、髪を乱している姿があった。
傍らで黒髪の小さな少年が、その小さな掌を強く握り「いち兄..っ、」と呟いたのは私のスイッチを入れるのに不足なかった。
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「お前が誰をどうしようが私に関係ねぇ。だがなぁ、弟妹は泣かせちゃなんない。それがうちのファミリーの掟だ。..なぁ、知ってんだろ？ 裏切りもんさんよォ」
夜伽に付き合わされていた男を少年のところに投げ捨て、（今は審神者と名乗っているが）かつてうちのファミリーの下っ端だった男の眉間に銃を当てる。
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「うちのファミリーでボスを裏切った奴らはどういう掃除をされるか知ってんだろ？ 」
「ひ"っ....」
「しねよ、裏切りもん」
バァン。心地いい音。血桜が舞う。
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「お前の死因はボスを裏切ったこと。...裏切り者には粛清を」
死骸は何も言わない。骸として、その場で恐怖に歪んだ顔を動かすこともせず、ただ、ただただ静かに沈黙していた
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「..ここにいる奴ら全員集めてくれ。逆らえばお前らもころす」
少年に銃口を向けてそう言うと水色の髪の男はふらつきながら、ついてきなさい。と言って歩き始めた。
垢 変 (プロフ) [2018年3月11日 18時] 1番目の返信
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「ふぅん...」
値踏みするような目付きで彼らをみる。前線で正座しているのは絶世の美男ともいえるくらい美しい三日月のような瞳を持った男。それを筆頭に全身白みたいな男と女みたいな男..？と赤のピアスをつけた口元にほくろがある男。後ろには先程のように「いち兄」と水色の男をしたっている小さな男ども。
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「いち兄..ねぇ？ それがお前の名前？ 」
「私の名前は一期一振。弟達からはいち兄と呼ばれています」
「あっそ。じゃあほら、行けよ」
「..今解放したら、わたしがあなたをころすかもしれませんよ？ 」
「そうなる前にこの眼鏡の少年をころせばいい。お前の弟だろ？ 」
「「薬研…っ!! 」」
コツ、と銃口を当てる。一斉に男達の顔が曇る。沈黙する私と薬研。焦る相手側。気まずい状況を打破したのは一匹の狐だった。
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「さっ、審神者様!? おやめください!! 」
「...すごっ、狐が喋ってる」
「...いい、こんのすけ」
薬研という少年が口を開く。
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「あんた、さっき弟妹は泣かすなって言ったよな？ 俺っちをころしたら弟を泣かせることになるぜ」
「...っち」
薬研を解放する。弟妹という言葉に弱いのが私の弱点だな。と思う。人質を失った私は形勢逆転。今度は彼らが抜刀の準備をした。
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「どうやら薬研とやらは頭が回るらしいな..」
「そりゃどーも」
こんのすけという狐が私と男どものあいだで声を上げた。
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「皆様、落ち着いてください!! 」
「私は元から落ち着いてるよ。一期一振がころす～とかって脅さなければ薬研もすぐ解放するつもりだった」
「嘘つけ。あんた動けばころすみたいな目付きでみてたじゃねぇか」
垢 変 (プロフ) [2018年3月11日 19時] 2番目の返信
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「三日月宗近だ。よろしくな」
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初めてうちの本丸に三日月宗近が来た。僕はここに顕現されたのが早くて、この本丸の古株の一人と化していたが、主の顔がこんなにもほころぶのは初めて見た。
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「三日月さん…!! いらっしゃい、私はここの本丸の主。こっちは近侍の加州清光、そっちのは私のお世話係のへし切長谷部。この眼帯をつけた人は燭台切光忠です」
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「ほほう、随分大所帯なのだな。俺を顕現するのに幾度となく鍛刀した様子だが…? 」
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「あはは…。他の審神者の子から三日月さんはお強いと聞き…そんなにお強い方を主戦力として陣に取り組めば他の刀の負担が減るのではと思い…少々無理をしましたが無事に来てくれて主は嬉しいですよ、三日月さん」
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「はは、よいよい。俺は貴方の刀だ。さん付けなど要らぬ。気軽に三日月と呼べ、主」
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「そんな畏れ多い…」
垢 変 (プロフ) [2018年2月25日 14時] 1番目の返信
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