嘘吐き

メッセージ一覧

矢崎咲來/櫻居侃

666 (プロフ) [2023年10月6日 21時] [固定リンク] スマホ [違反報告]

(前略)

──加害者・櫻居侃は僅か三ヶ月の間に八人を殺害したと目されている。
一連の事件は六月九日、自宅であるアパートから慌てた様子で出て来る櫻居の体に血液が付着しているという通報から発覚した。当時巡回中であった××巡査が現場に急行、自宅を検めたところ玄関のすぐ外に被害者Fが血塗れで倒れ伏していた。そこから検問が敷かれ、櫻居は重要参考人として指名される。その二時間後には確保成功。錯乱した様子の櫻居が抵抗したため応援が呼ばれ、そこから一時間後に警察署へ連行された。

櫻居は被害者Fについて「大学のサークルの先輩だ」とした上で「あちらからはよく絡まれていたが友好関係は特になく、何故家に居たか分からない。帰ったら血塗れで倒れていて驚いた」と供述した。また、確保されるまでの二時間の間に二人の友人に出会ったと供述し、「家に帰る前は彼らと過ごしていた。証人には彼らがなってくれる」と自己弁護を図った。
櫻居からその供述が取れたことから警察がその友人を捜索に向かったが、いずれも櫻居の自宅近くの路地にて死体で発見される。被害者Dは近くに落ちていたコンクリ片に正面から殴られたことによる挫傷、被害者Mは被害者Fと同じ包丁にて胸を一突きされたことによる失血で死亡していた。
このことから警察は三件の殺人事件の被疑者として櫻居の逮捕状を発行。容疑へ格上げされ拘置所へ移送されることとなる。

拘置所内でもなお櫻居は容疑を否認し続けたが、友人Oが面会に来た際、手錠の外れる一瞬にその友人Oと共謀し見張りの警官を昏倒させ逃走。面会室が二階だったこともあり、そのまま窓から植え込みへ飛び降り住宅街へと逃げ込んだ。
再び大規模な検問が敷かれ目撃情報を頼りに追跡が行われたが、櫻居の服装と同じ人物が川辺で倒れているという周辺住民からの通報が入り厳重警戒体勢のまま確保に向かう。
しかし倒れていたのは面会に来て櫻居の逃亡を補助した友人Oであった。すぐに病院へ搬送されたが、友人Oの死亡は三十分後に確認された。死因は溺死であり、川へ頭を押さえ込み殺害したと推測されている。服を取り替えたことが推測されたため再度検問が敷かれ、家宅捜索の令状も請求される。
しかし櫻居の足取りはそこで途絶え、別件として通報された強盗致傷事件により有耶無耶にされてしまう。

櫻居の犯行から生還した一般人は、この強盗致傷事件の被害者Aのみである。
被害者Aは病院で目を覚ました後、「何も覚えていない」として証言を拒んだ。しかし財布の中の現金が抜かれていたこと、携帯が壊れていたこと、また近くのゴミ箱から発見された被害者Aの運転免許証から櫻居の指紋が検出され、一連の犯行であると断定された。
この四件の殺人事件と一件の強盗致傷事件は翌日から本格的な捜査が開始される。

櫻居は身寄りのない孤児であり、アパートの大家の立ち会いの下家宅捜索が行われる予定だった。しかしかつて所属していた児童養護施設の職員が立会人として立候補したため、そちらを優先し実行。
櫻居の自宅からは血に汚れたシャツ、犯行計画書、メモと斜線の入った卓上カレンダーを含めた十三点の道具が押収された。そして計画書とカレンダーから他六件の殺人事件が明らかになる。また立会人として立候補した職員と、強盗致傷事件にて搬送された被害者Aを含む五名の殺害が予定されていたと推測された。
そこからさらに捜査が進み、四件の殺人事件か立証された。被害者K、Y、T、Sはそれぞれ絞殺、毒殺、突き落とし、刺殺であり、被害者Sの傷から三件の殺人事件には同じ包丁が使用されていたと判明した。
包丁からは櫻居の指紋のみが検出されていたが、普段使いしていた形跡から、被害者Sを刺殺した後も櫻居はこの包丁を料理に利用していたことが推測された。

しかし櫻居の足取りは、以降ぽつぽつとした通報以外では一向に追えていない。──

(後略)

666 (プロフ) [2023年10月6日 21時] 1番目の返信 スマホ [違反報告]
メッセージ返信
メッセージの一覧に戻る
(C) COMMU