ボードの代わり?

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3─1
冬斗くんと直幸くん

極夜@写しの本 (プロフ) [2016年12月28日 21時] [固定リンク] スマホ [違反報告]

げほり、と花弁を吐き出す。
……私は花吐き病という厄介な病に罹ってましてね。恋心を拗らせすぎたので……ふふ、馬鹿な話です。
しかも、私が好いてしまったのは男なのですよ。しかも私の後輩。……世間的に、白い目で見られ組み合わせです。
いえ、私自身は構わないのですよ? しかし、心配なのは彼のことです。彼は繊細なので……私は迂闊に触れられない。傷付けないように、するしか無いのです。

「冬斗くん、今は暇ですか?」
……そうして私は、また彼の隣に座る。
携えているのは本。小さな小さな恋のお話。
「今、あなたにおすすめの本を見付けたので。はい、これ面白いんですよ?」
小さく笑って、彼の目を直視します。

極夜@写しの本 (プロフ) [2016年12月28日 22時] 1番目の返信 スマホ [違反報告]

こくり、こくりと眠気に襲われながらも、隣に座った彼の姿を見据えると
眠気なんてどこかへ行ってしまった。
「あ、ありがとうございます...」
目を直視され、耐えられずに顔を伏せる。
そんな目でこちらを見ないでくれ、とぎゅっと自分の手を
握りしめた。
彼の 肩口には、青い花びらが1枚、乗っていた

朝霞 (プロフ) [2016年12月28日 22時] 2番目の返信 PCから [違反報告]

「……私は邪魔でしたかね? ははは、大丈夫ですよ、すぐに帰りますから」
彼の少し憂いげな瞳は、見ているのが苦しい。
伏せられてしまうと余計に。……ああ、自分勝手に傷付く前に、早く帰ってしまいましょう。
「冬斗くん冬斗くん、この本読んだら感想を教えて下さい。楽しみにしてます」
彼の頭を軽く撫でて、微笑む。……本当は彼の思い人さんだけに許されてることですが、私にも許して欲しいです。
……好き、だなんて気持ちは、本当に難しい。
「暗くなる前に帰りますよね? 夜道には気を付けて下さい」
冬斗くんの目をもう一度見詰めて、手を離す。
ばいばい、と手を振って、私は彼から離れようとしました。

極夜@写しの本 (プロフ) [2016年12月29日 0時] 3番目の返信 スマホ [違反報告]

「あっ、あの....っ」
離れられるのが嫌で、気づけば相手の腕を掴んでいた。
「一緒に....」
言いかけて止まる
わかっていた。この人には大切な人がいるのに。
自分がこの人の隣に居てはいけないことくらい。
「やっぱり、なんでもないです」
さようなら、といった。
目から溢れ落ちる花びらを見られないよう顔を隠した

朝霞 (プロフ) [2016年12月29日 0時] 4番目の返信 PCから [違反報告]

「……そう、ですか?」
冬斗くんが隠した顔を、無理矢理にでも此方に向かせたいとは思いました。……しかし、彼にはそんな事は出来ません。どんなに、愛しいと思ったって……それは結局、私の我が儘ですから。
……また、頭を撫でてみて尋ねます。
「はは、では私の我が儘ですが、今日は一緒に帰りませんか? 独りで帰るのは寂しいので……どうでしょう?」
冬斗くん、冬斗くん……私にあなたを下さいよ。心も瞳もその声も。
……なんて、手に入れようとすることは恐いから、出来ないんですけれどもね。

極夜@写しの本 (プロフ) [2016年12月29日 6時] 5番目の返信 スマホ [違反報告]

「!!はい!ぜひ!」
目を輝かせて嬉しそうに笑った。
同じことを考えていた。なんて嬉しすぎて。
何を話そうかな、とかそんなことまで考えていた
「帰りましょう、か」
少しだけ頬を染めて笑いながら立ち上がる

朝霞 (プロフ) [2016年12月29日 9時] 6番目の返信 PCから [違反報告]

「あはは、ありがとうございます」
微笑むことが、出来ました。……嬉しくて、嬉しくて。本来は向けられるはずの無い赤い顔がありがたくて。……なんて、口が裂けても言えませんね。
「じゃ、寒くなる前に行きましょうね」
冬斗くんの方に手を差し伸べて、今度は優しく笑い掛けます。……手を、取って貰えるととても嬉しいです。
高望みでしょうかね、これさえも……。

極夜@写しの本 (プロフ) [2016年12月29日 12時] 7番目の返信 スマホ [違反報告]

「....」
ぎゅっと強く手を握る。
相手の手が暖かくて、もっと触れたいと思った。
でも駄目なんだと再確認するたびに苦しくなる。
落ちそうになる涙を..いや花を必死に堪える

朝霞 (プロフ) [2016年12月29日 12時] 8番目の返信 PCから [違反報告]

「んー、久し振りですねえ、こうして二人になるのは」
ああ、私も意地が悪い。冬斗くんにはちゃんと、思い人さんが居るのに。
手まで繋いで、並んで歩いて……。許されませんね、こんなのは。
……ごぽり、と吐き気。困りました、花弁か溢れそうですね。でも冬斗くんに迷惑は掛けられませんし……ううん、少し耐えて家で吐きましょう。
「冬斗くん、こんな時間ですし……今日は私の家で夕飯でも食べませんか?」
……そんな口実で彼を誘ってしまった。
まあはいと言って貰えるとは、さらさら思っていませんが……。
彼と居る時間が、本当はもっと、……欲しいんです。社会とは嫌なものですね……性別や、年齢に格を付けて差別する。差異性が忌避される。……私は、苦手ですよ。

極夜@写しの本 (プロフ) [2016年12月29日 12時] 9番目の返信 スマホ [違反報告]

「いいんですか...?」
誘われたことが嬉しくて今にも踊り出しそうだった。
でもいいのだろうか。こうして手を繋いでさらには食事なんて。
自分はこの人の隣でいられる人間じゃないのに
さらに強く手を握る。
「....ありがとうございます」

朝霞 (プロフ) [2016年12月29日 13時] 10番目の返信 PCから [違反報告]
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