なかまはずれ病院
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垢変 しました (プロフ) [2017年6月18日 17時] 1番目の返信 [違反報告]星々が煌めき 存在感を放つ満月が浮かぶ 夜空。
金髪を靡かせ、外を見つめる少女には、
美しい満月が、黒い 大きな球体に見えていた。
「...また、なのかい」
掠れた 絞り出した様な声を出すと、俯く。
ふぅ と溜息を付くと膝に置いてある本を手に取ると、
椅子から立ち上がり、扉に近づく。
何度か試し、扉を開けると 辺りを見渡しながら、そっと部屋を出る。
少女は 本を開き、読みながら廊下を歩く。
悲しそうだった表情は和らぎ、微笑みながら本を読む。
調子が出てきたのか、ぱたん と音を立て本を閉じ、
左手で本を持ち、目を瞑りながら廊下を歩く。
「...かの偉人は こういった、人間は 考えるゴキ...ッ?!」
何か にぶつかり、倒れた少女は 尻もちをつく。
何か も 痛い と言っているあたり 人間なのだろう。
そう思いながら目を開くと、尻もちを付いている人を "見上げた"。
当然、周りから見れば 少女は 空中に話しかけている事になる。
「君、大丈夫かい?」
垢変 しました (プロフ) [2017年6月20日 20時] 6番目の返信 [違反報告]先程から青年は ノートに字を書いている、という事は...喋れない のだろう。
頭の中で青年について考え 顔を歪める。
少女は文字が歪んで見えてしまう事が多々あり、
書かれている字を読む 等 相性が最悪だった。
歪みが消え 大丈夫、と文字を解読した後、良かったと微笑んでいると、
青年が何か書いているのが目に入る。
先程は打って変わり、ありえないほど歪む視界に 目を見開きつつ 解読を急ぐ。
何度か目を瞬かせ、後 という字を読み取ると、少し振り返る。
「...あれ、あんな遠くに飛んだのかい? 廊下も 長いねぇ...」
本は近くに落ちている、廊下も短いのだが、
少女には 廊下が伸びている様に見えた。
青年の方を向き直し、そう思うだろ? っとゆったり口を動かし、眉を寄せた。
垢変 しました (プロフ) [2017年7月7日 21時] 8番目の返信 [違反報告]青年が少女の後ろに回り、本を拾う。
首を傾げ後ろを振り返ると、青年は本を差し出していた。
差し出された本を受け取り、紙に書かれた文字を読む。
「..本.... そう、本が必要だったんだよ、青年 感謝するよ」
くすりと微笑み、青年の様子を伺う。
きっと 青年は読唇術で言葉を感じ取っているのだろう、
そうならば、此方も紙に書いた方が楽かもしれない。
少女はポケットに手を入れたり、辺りに紙がないか見渡す。
紙がないことが分かると、眉を下げ苦笑いしながら青年を見る。
すまない、と呟こうと思った時、少女は持っている本の存在を思い出す。
読みやすいように大きな字で書かれているこの本、
云いたい言葉を、文字を一つ一つ指差せば良いのではないか?
名案だ、と言わんばかりに目を輝かせ、本を開いた。