希望のボード

希望のプロフィール | 発言 (希望の最後の書き込み: 「( ∩’ω’ )=͞...」 @希望のボード [2021年9月3日 9時] )

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きみぼくのトゥルーエンドに関して。
(Ib、魔女の家のネタバレを含みます)


最初に白状しますと、トゥルーエンド以外のエンディングはいくつか構想にありました。その中でもいちばん理想的というか、そうだったらいいなあと思っていたのが結婚エンド。

でもなぜ、あの結末を選んだのか。
夢小説としてどうなの?有り得なくない?
それは自分の「物語」に対する姿勢にあります。


かつて私は「物語はハッピーエンドが当たり前だ」と思い込んでいました。今まで見た作品は大体ハッピーエンドだったし、そうでないとすっきりしないじゃん?みたいな感じで。
でもある時、そうでない作品に出会ったことで思いっきり刺激というか、影響を受けてしまって。
それはよく知られるフリーホラーゲーム「Ib」「魔女の家」になります。



まずはIb。一人の少女が妖しくも美しい美術館に閉じ込められ、途中で出会う仲間たちと共に脱出を試みる作品です。
その美術館にはルールがありました。
「存在を交換することにより 空想が現実に成り得る」
作中でイヴは、同じく迷い込んだギャリー、そしてメアリーと出会い、脱出をしようとします。でも、三人脱出エンドはあの作品の中に一切存在しません。
それは何故か。
①メアリーはゲルテナの作品である
②上記の美術館のルール
つまり、作品であるメアリーが外に出るには、外からきた存在(イヴかギャリーのどちらか)を美術館に残し、存在を交換する必要があります。
複数あるエンディングのうちの一つ「ある絵画の末路」では、それを強くメッセージとして伝えていたのだと思います。「三人脱出なんてあるものか。美術館の設定からして、それは絶対に有り得ない」と。
これを初めて見た時、本当に痺れました。一切のご都合主義がなく、物語の世界観、物語内のルールをどこまでも守る。作品としてあまりにもカッコよすぎる。だから、数年たった今でもトップクラスに大好きな作品です。



次は魔女の家。森に迷い込んだ少女が、森から出るために魔女の家に入って脱出するまでの話。
これも本当にすごいんですよね。
特にすごいのはトゥルーエンド。当然のごとくバッドエンドです。でもそれにはちゃんとした理由があります。
そもそもゲームの幕開けの時点で、魔女とヴィオラの身体は入れ替わっていたのです。(最初から終わってた)
こんなの、どうあってもヴィオラちゃんは救われないし、詰みでしかない。これを念頭に置いていたら、ノーマルエンドでもヴィオラちゃんは救わていないよな、と。だって何も解決していないから。
これも初見の時は本当に面食らいました。トゥルーエンドで全ての謎が回収されて、かつ物語の終わりとしていちばん「真相」に迫っていた。
バッドエンドなので気持ちとしてはうう…となりましたが、これも作品として見ると本当にすごいのです。心から尊敬します。

という事で、このふたつが私の作品づくりにおいて、多大な影響を与えてくれました。
「例えそれがバッドエンドであろうが、ご都合主義ではない、筋の通った物語をつくろう」
これが今の作品に対する姿勢です。
(長いので続きます)

希望 (プロフ) [2021年9月3日 7時] [固定リンク] スマホ [違反報告]


トゥルーエンドは本来あるべき結末。物語の真の終わり。
きみぼくは、血の繋がった兄妹が紆余曲折あって愛し合う話。
では、この作品の「真の終わり」とは何か。
結婚して幸せな生活をすること?いつまでも夢のような楽しい恋愛をすること?
そのどちらも違います。だって、(多少の抜け道はあるとはいえ)基本的に血の繋がったもの同士の愛って、世間的に許されていないものだから。
だから、あのエンディングはなるべくしてなったものです。「血を分けた兄妹」という設定を作り上げた時点で、彼女たちの結末は見えていました。
少しでも彼女たちが報われるようにと、数百年経ってまた出会える"来世編"を作りはしましたが、これは結局「都合がよすぎる」「最終的に前世の記憶を取り戻すの?できすぎじゃない?」となってしまい、断念しました。
こういう展開は話としてはエモくて最高に素敵だし、私の大好物なんですけど、ご都合主義になってしまうのがどうしても許せませんでした。
我ながらナンセンスだとは思います。でも、自分の作品に対する考えをがらりと変えたあの二つが、どうしようもなく素晴らしかったのです。


とはいえ、これは人様の作品をお借りした二次創作。これからは、一次創作でたくさん物語を紡ぎたいと思います。

希望 (プロフ) [2021年9月3日 7時] 1番目の返信 スマホ [違反報告]
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