桜芽杏のボード
メッセージ一覧
＿＿夕日が射し込む電車で、君が私の隣で寝ていたとき。
無彩色の君の髪の毛が、鮮やかなオレンジ色で塗り尽くされた。中学生の時、大会へ向けて頑張る君へ渡したサッカーボールのキーホルダー。高校生になっても鞄につけていてくれたそれが時折揺れているのを見て、どうしようもなく胸が締め付けられるのだ。
何かに反応したかのように君がゆっくり瞼をあげると、少し不愉快そうな顔で「何だよ」と言ったのだ。
だから私は、本当に何事もなかったかのようにして笑ってやった。
「何でもないよ」
…
【高身長少女と不良少年の話】
桜芽杏 (プロフ) [2018年11月13日 20時]
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