語彙
難しい語彙を捨てて単純で平易な語彙で話法を統一しようっていうの、オーウェルが「1984」で結論出してるじゃん。ニュースピークによって政府に語彙を縛られた民衆は愚民と化して支配を無条件に受け入れまたそれに反抗するという考えすら起きなくなる。
人間はモノに名前を与えることでそれを認識する。名前がないものは認識すらもできない。幼子の頃の記憶があいまいなのはそこに理由がある。語彙の広さというのはほぼそのまま世界の解像度なのである。
人間は自らが思っている以上に語彙に縛られているので、逆説的に語彙を縛ると人格や知能すらも縛られる。
勿論、悪い事ばかりではない。ネガティブなことを口にせず、ポジティブに言い換えることでメンタルを強く保てる。テニスの国枝がやってたやつ。
難しい語彙を使うことで知的そうな振る舞いに見えるし、少なくとも馬鹿避けにはなる。
単純にニューラルネットに膨大なデータをぶち込んだだけの生成AIが見かけ上知性を獲得し、ともすれば人格があるかのように振る舞うのはその辺に理屈があるんじゃないかと思うんだよな。コイツばかりは素人の妄想だが。
馬鹿みたいにシソーシソーって言ってるやつが知り合いにいるが、そもそも知性や思想みたいなものはそんなに崇高な物じゃなくてもっと数学的に説明できてしまうような単純で原始的な代物なんじゃないかなと最近。でなけりゃ人間やコンピューターよりずっと小さな脳しかない昆虫が知性的に振る舞う理屈がつかねぇなと。
「記憶の宮殿」って言われる記憶法は、あれは示唆に富んでいるんじゃないかと思う。まるきりアレができわけではないが似たようなことはできるので荒唐無稽なことじゃないという実感がある。
あれは実質的に自分のニューラルの中に直接的にアクセスしてるんじゃないかなと。
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