ゼレンスキー大統領国会にて演説す
10分強と短いながらも簡潔で要点を抑えた素晴らしい演説だと思った。
戦争を戦い抜くためではなく、あくまでも平和を取り戻し復興につなげるための支援への感謝と継続の要請という形に持ってきたのは本当に上手い。
我々は戦争への加担というものにトラウマめいた感情を持っている。議論の俎上に上げることすら躊躇するほどに。いやホント、他所の国の人がこのある種の狂気をくみ取るのは並み大抵のことじゃあない。
「サリン」「原発」って言葉はどこか遠い国の出来事と見做していた我々を一気に当事者の立場にした。それでいて具体的な出来事の名前は出さないのだ。上手いよなぁ。
そうなんだよ、彼らはあのサリンを、駅だけじゃない。都市全体に対して使用しようとしてさえいるんだ。どこの誰であれ、あのような狂気にさらされようとしている人間がいる以上、支援の手を差し伸べねば仁義が廃る。
それだけじゃない。ロシアと国境が重なっている以上は我々だって侵攻されるリスクはゼロじゃない。攻め込んでくるのはロシアではないかもしれない。果たしてそうなったときに、我々は自分たちの家を街を家族を守り抜くことができるのだろうか。
あるいは今度のようにどこかの誰かが戦争という狂気にさらされようとしている時に、その狂気に対して意味ある形で、効力のある形で断固たるNOを突き付けることができるのであろうか。
まあいかなる道を行くにしろ、やはりその道は我々日本人が選択するものであって、他所の国のリーダーに担がれて歩むものであってはいけない。それができる環境が生まれることを切に願う。
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