凪は、まるでいつも通りに最後の嘘をつきました。それは歩き出すための嘘でした。「君の記憶から消し去ってくれていいよ」、と。嘘だと言えたら、どんなに。
柳は、いっそ滑稽なほど明るく最後の嘘をつきました。それは歩き出すための嘘でした。「幸せなんて、どこにもないんだ」、と。いっそ笑い飛ばしておくれよ。
廃は、愛を囁くように優しく最後の嘘をつきました。それは相手の笑顔のための嘘でした。「まだ一人で生きていける」、と。本音は仕舞い込んだまま。
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