圷.の発言リスト
圷. (プロフ) [2016年7月30日 14時] → 返信 @江戸、薔薇街にて 本編の話題はらりはらりと、血の様に赤い花弁が舞い落ちる。薔薇の咲き誇る花園に、一人、ゆらりと歩く影。影はぴたりと一輪の薔薇の前で動きを止め、その瑞々しい茎に手を伸ばした。茎を摘まむ白い指には徐々に力が篭り、遂にはポキンと花を手折った。手折ったそれを眼前に翳し、日を遮るための赤い番傘をくるくると回しながら眺め、そして、口へと放り込む。花の蜜の甘さを堪能するように口を動かし、咀嚼、嚥下。満足気に笑ったその時に、ちらりと鋭い八重歯が覗いた。
「うむ…わりと上手く育てられているな。先日は水を遣れんですまない」
慈しむように目を細め、ふわりと微笑んだ。ありがとう、と、言葉は通じなくとも、己の命の糧となってくれた薔薇に感謝を伝え、そして広い広い花園を見渡す。と、そこには見覚えの無い影。ゆらりと揺れながら、此方側へと近付いてくる。はて、このような場所へと訪れる物好きもいるものか。そう思いながら、珍妙なお客人に微笑みかけた。
「ようこそ、お客人」