吸血鬼の都市へようこそ
メッセージ一覧
ぺろ (プロフ) [2018年1月14日 23時] [固定リンク] [違反報告][大通りにて] 誰でもどうぞ!
多くの人で賑わう大通りに、とてもじゃないが一人でここを出歩くには幼すぎる見た目の少女が人の波に逆らいながら歩いている。
「うっ...ぷはぁ! 全く、これだから人間の多い大通りは好かんのじゃ...」
幼子への配慮が足らんぞ!などとブツブツ呟きながら、その足は迷い無く薬草を売っている辺りへと向かっている。
そう、何を隠そうこの少女は薬屋を営んでいる吸血鬼。
普段は自分の店に引きこもり客を待つ時間だが、必要な薬草が少なくなっていることに気づきどうせ暇だしと買い物に来たのだ。
しかしその身長ゆえ大人達に押し流されてしまい、通り過ぎた薬草売り場へ向かおうと必死に大人達の足元を掻い潜っている。
とそこで、落ちていた石につまづきうっかりころんでしまった。恥ずかしさと痛みで少しの間動けなかった少女に、誰かがそっと手を差し伸べてくれたーーー。
ぺろ (プロフ) [2018年1月15日 16時] 2番目の返信 [違反報告]「...あ、ありがとうなのじゃ」
差し出された手を掴みゆっくりと立ち上がる。膝には少しだけ血が滲んでいるが..
「これくらいなら問題無い。妾の調合した薬を塗ればすぐに治るじゃろう」
しかし、依然として周りは多くの人で賑わっており、その場に止まっている少女と優しい女性は邪魔者扱いだ。
「...迷惑をかけてすまぬが、妾を人の少ない場所まで連れて行ってはくれないか?」
こう人が多くちゃ落ち着いて薬も塗れんわい。と呟き頬を膨らましている。
喋り方は老人のようだがその姿はれっきとした幼女で、確かに1人でこの人混みを抜けるのは難しそうだ。
ぺろ (プロフ) [2018年1月16日 21時] 8番目の返信 [違反報告]「な、なぜじゃ...?」
今まで善意で薬を渡して断られた事などない。それもそのはず、吸血鬼である少女がどんな怪我も病も治すことが出来る薬を売っているというのは比較的有名な話で、庶民にとっては喉から手が出るほど欲しい代物なのだ。
それゆえに多方面から狙われており危険な職業でもあるのだが...
「妾が言うのもなんじゃが、妾の調合する薬は効き目が確かな代わりにかなり高価じゃ。こんな機会そうそうないと思うぞ?
...それに、助けてくれたお礼がしたいのじゃ」
助けてもらうだけなのは性にあわんのじゃよ、となおもしつこく薬を渡そうとしてくる。