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ELEはぽつりぽつりと涙を流しながら、零斗を抱きしめ続けた。
「……ん……」涙が方を濡らすことに気付いたのか、僅かに身動ぐ。
「……っあ」起こしてしまったか、と僅かに離れる。
「っはな、れるな……」ぎゅうと抱き締め、唸る。
「わ、えと」引き寄せられ、密着する。
「ぇる……える……」不安なのか、何度も名前を呼ぶ。
「……なぁに?」応えてみる。
「ん……すきだ」頭を肩に押し付け、そしてそう囁いた。
「っ……え?」驚いて目を見開く。まさか、とぎこちなく笑った。
「んー……」呻き、そのまままた眠ってしまう。
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