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「そっか。あれ、青良くんは?」鋼稀が不思議そうに眺めているのを怪訝な表情を浮かべる。
「寝てる。珍しいな……」鋼稀は首を傾げ、心底不思議そうだ。
「……昨日、遅かったからねぇ」鋼稀が寝た後一回目、覚めちゃったみたいで、とだけ言う。
「へえ、起きたんだ。茶でも飲んだのか?」出来るだけ自然にそう言う。
「んー、ちょっと話して、すぐ寝た、かな」寝つけたかは、わからないなぁ、と首を傾げる。
「そっか、ならもう少し寝かせとくかなあ」飯食ったら起こそう、とのこと。
「ん、そうしようか」そっと、まだ眠る青良の頭を撫で、離れる。
「きょーのご飯なにー?」涼斗が眠そうに尋ねる。
「卵焼きと味噌汁」味噌汁はあったのだけどね、と笑顔で答える。
「ふぁーい」うまそー、と呟く。
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