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中に入ると、片付けを終えたらしいエルリダたちもいた。キミカを見たエルリダがきょとんとした顔をする。「戻ってきたのか。意外と早く」「いや、あのこれは……ええと、別に、ただ約束を守りに来ただけです」ふい、とキミカはそっぽを向く。
カルナがにやにやと笑いながらエルリダに耳打ちをする。「な、当たっただろ?」勘が鈍ってないようで良かったぜ、と言いながらカルナはくすくすと笑う。……楽しそうだ。
「おう、さすがだな」素直に褒めた。
「へへ、ありがとな」嬉しそうに頷く。
キミカはきょとんとしていた。
「んん?」リアも首を傾げている。
「こっちの話だ」と淡々と告げるエルリダにキミカが、「仲がよろしいんですね」と素で言い、エルリダが顔面焦土と化した。
「まーな! 俺達恋人だし?」カルナは何の恥ずかしげもなくそう言うと満面の笑みを浮かべ、エルリダの肩を抱き寄せた。
「~っ」エルリダがぼふん、となり、力なくカルナに凭れかかる。「なるほど」キミカはあっさり納得していた。
「二人ともお似合いなの!」羨ましいねえ、と言いながらリアはにこにこ笑っている。
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