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『彼奴はちょっと歪んだ人間だろ?ただ少し血に飢えてる感じがあるくらいで』彼奴が楽しそうに人を殺しているのを見て軽蔑も何もないさ、寧ろ俺の方が人間じゃないしな、なんて言ってリアに目線を合わせる。
「うん。あにいはね、でもね……優しいんだよ。歪んでるのをね、何時も何とか治そうってしててね……何時も無理して、怪我作ってくるの」自分で自分を疵付けてぼろぼろになってくるの、と泣きそうな顔をする。「あにいを止めて。リアじゃ出来ない」
『優しいのは知っている。毎度彼奴が俺の側にいる訳じゃないから約束はできないが、見つけたときは止めよう。』だからそんな泣きそうな顔をするなと、困った表情を見せて優しく頭を撫でる。『お前はリアと言うのか』
「あ、うん。リアはリアなの。あにいの妹で、ネバーランド症候群なの」リアは思い出したように頷き、軽く自己紹介をする。……因みに16才だということも一応。
『嗚呼、それは聞いた。16歳か…興味深いが怒られそうだな』いや、質問ぐらいはいいのか…?と呟き、幾つか質問してもいいか?と聞く。
「質問? 良いよ、……あにい起きないし」一人はヤだから寧ろして、とリアは麗の顔を見あげて頷いた。
『ネバーランド症候群は何か能力があるのか』1つ1番気になっていたことを聞いた。何か研究の役に立てば良いのだが、それが結構難しいのだ。
「んと、不老になるの。あとね、物凄く再生能力が高くなってね、首飛ばされたり心臓吹き飛ばされたりしないしないとね、死ねないの。あとね、リアの血を飲むと怪我が治って……寿命が延びるの」このくらいかなあ、とリアは首を傾げている。
『そうか、お前は死ねるんだな…。』そう呟き何か考え事をしながら、また口を開く。それが解ったのは何時だと。それでリアを狙うやつが多いのか、と一人納得しながら。
「この位の見た目の時かなあ。両親リアをせんそーに利用しよーとして、あにいに殺されちゃったよ」そのせいで情報漏れちゃったんだけどね、リアは苦笑する。
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