何にもなれない
彼女は人として生を受けた。あるときは平民の家の初子に、貴族の末子として、貧困層の子や奴隷にと多くの人生を経験していた。彼女は記憶を持ち越したまま、転生ができた。死んで生まれてを繰り返し、いつしか彼女は新人神となる。
星の中核で生まれ、神として生を受ける筈だった。何かの手違いで星の中核から押し出され、未完成の体で地上に出てしまった。神になりそこない、妖魔に身を堕とすことは出来ない。人の血肉を食らう事で己の怪物性を高めなければいけないというのに、身体は穢れを拒み、人になることもできない。
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