私と後悔

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イノセントに祝福を

on (プロフ) [2016年12月22日 22時] [固定リンク] PCから [違反報告・ブロック]

「…失礼します」
そう言って部屋を出ると、焦り気味に自室に飛び込んだ。
最低だ最低だ最低だ。あんな、お嬢様の泣き顔に興奮するなんて。最低だ。
収まらない体の欲を吐き出しながら、何度も何度も泣いた。その日、彼女が私に抱きつくことはなかった。
翌日、私は彼女の父に呼び出された。
「【途中で逃げ出した執事】くん、しっかりしてくれんかね。ジュリエがあんなことを言ったのは初めてだからなぁ!君のせいなんだぞ!話を聞かんか!!」
「すみません、旦那様…」
ずび、と鼻をすすった。今部屋の中には私と彼、2人だけだった。彼女はここにいなかった。
「全く、君になってからこういうことばかりだ。次こんな事があったらお前をスラムに戻してやるからな!」
「…すみません、旦那様。失礼します」
がちゃりとドアノブを回してドアを閉め、私はため息をついた。
「…すらむ、ってなに?」
聞きなれた声だった。ハッとして声の元を探る。後ろだった。
「ねぇ、【スラム出身の執事】さん、なに?すらむってなに?」
ぐにゃり。顔を歪ませた。私はその質問に嫌悪を覚えた。
「…私も知りません」
それでも彼女はやめない。
「ねぇ教えてよ、なに?」
「…っ知りません」
「ねぇ、」
「知らないって言ってるだろ!!!!!!」
私の声が廊下に響いた。はぁ、はぁ、と肩で息をする。彼女を見れば、驚いたような傷ついたような、いや、悲しそうな顔をしていた。
あぁ、傷付けてしまったのだと、私は確信した。

on (プロフ) [2016年12月22日 23時] 3番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

「…そう、そっか。」
彼女は消えそうな声でそう告げた。
「パパね、すらむからしかメイドさんとかしつじさんとか、取らないの。お金がかかるからって」
拳を握りしめた。
「失礼します」
そう言って、涙を流しながら話し続ける彼女をあとにした。

夜。月が輝く夜。彼女に謝罪しようと、私は彼女の部屋に向かっていた。
突然だった。彼女の父の部屋から、声が聞こえた。
「っと…ま……て……も、…めて……」
嫌な予感がした。悪寒がした。まさか、まさか、まさ、
ぎい。ぎし、ぎし、
あっあ、あん、んっ、あ、あん
そこには、彼女が、

on (プロフ) [2016年12月22日 23時] 4番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

走った。自室に走って逃げた。震えが止まらなかった。怖い。
なんで、?
自分の感情に違和感を感じた。それをかき消すように、私は走った。
なんで、そんな、そんなはずは、
外は嫌というほど晴れていて、月が私を照らしていた。

「【執事】さん!」

そう叫んだ彼女の顔がちらついて仕方がなかった。痛い。痛い。やめて、と泣き叫ぶ彼女の顔が。私に視線を向ける彼女の顔が。

少し泣いてから気がついた。そうか、そうか、と。

on (プロフ) [2016年12月22日 23時] 5番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

何も知らなかったのは自分だった。何も分かっていなかったのは自分だった。無垢と、そう私が言った彼女は、何も無垢ではなかった。無垢、と言えるほど、単純なものではなかった。

ごめんなさい。ありがとう。
刃が、月光を反射させて、輝いていた。

on (プロフ) [2016年12月22日 23時] 6番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

私は彼に拍手を送ろう。
大喝采。おめでとう。おめでとう。

骸となった彼に、一人静かに手を叩いた。
イノセントに祝福を。彼に褒美を。

ジュリエは、笑っていた。

on (プロフ) [2016年12月22日 23時] 7番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

花嫁は腕の中で微睡む

on (プロフ) [2016年12月15日 15時] [固定リンク] PCから [違反報告・ブロック]

死体愛好家

on (プロフ) [2016年12月15日 15時] 1番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

失楽園

on (プロフ) [2016年5月1日 5時] [固定リンク] PCから [違反報告・ブロック]

善悪の知識の実を食べたアダムとイヴは、エデンの園から追放されてしまった。そのアダムとイヴは酷く頭が弱かったのだろう。私なら、そんなこと絶対にしないのに。
幼い頃、そう思ったことがある。私は彼ら__いや、正式には彼女といったほうがいいだろう__と同じ名だ。私の名はイヴ。「Eve」と書いてイヴと読む。たまにエバと間違えられるが、それもまぁ間違った読みではない。自由に呼んでくれ。
さて、私の話はもういいだろう。これからは私の弟の話をしよう。
私の弟の名は、ご察しの通りアダムだ。綴りは忘れた。どうせ聖書に書いてあるのだから、覚えなくても問題は無い。流石に、当の本人が忘れてしまっては意味が無いが。彼は私の双子の弟だ。私は彼を溺愛している。自分で言うのはどうなんだと思うが、自覚しているのだから公言しても全く問題は無い。むしろ知らないまま友人になっても後々困るだけだと、私は昔から知っている。
私が彼を溺愛している理由は、特にない。探せば出てくるのだろうが、私にとって彼はそこら辺の友人となんら変わりのない存在だ。もしかしたら、そこが一番の理由なのかもしれない。家族でありながら、友人と変わらない距離感で話ができる。変に気負わなくていいのだ。お互い利用しあっていると言っても過言ではない。それほどまでに心地いい話し相手だったからか、私はすでに彼に依存している。

on (プロフ) [2016年5月1日 5時] 1番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

ドッペルゲンガー

on (プロフ) [2016年4月20日 0時] [固定リンク] PCから [違反報告・ブロック]

自分には、いい加減うんざりしている。
ろくでもない男と付き合い、あっさり振られた挙句、サイフを盗まれるなんて。なんて不運体質なんだろう。こんなことじゃ、家への帰り道ですら分からない。あっけなく追い出されたホテルの前でうろつく。タクシー、却下。バス、却下。徒歩、却下。どの方法でも自分の家にたどり着けないことを確信し、僕はうなだれる。
元はと言えば、近くのホテルに入ったのが間違いだったのだ。自分の家から離れているという事実に、気づかなければならなかった。後に振られてしまうということを知らない少し前の僕は、浮かれて手なんて繋いでいた始末だ。
今思えば、人の多い街中で男ふたりが嬉しそうに手をつないでいたら、ゲイの僕だって見て見ぬ振りをするだろう。そりゃあ、見ていていい気はしない。お仲間だなんて思われたくもない。それは僕だって同じだ。
誰もが自分を明らかに避けている中、元カレにでも合ったらそれこそその場で振られていたかもしれない。そう思うと、行為の終わったあと、二人きりの部屋で話してくれたことは感謝する。勿論、親指の第一関節分くらいしか感謝はしていないが。
はあ、とため息をつき、その場にしゃがみこむ。夜が明ければ、状況も少しは変わるだろうか。否、そんなことは無い。それは僕が一番よく知っている。むしろ動きにくくなるだけだと、僕はまた確信しているのだ。
誰か拾ってはくれないだろうか。いや、拾ってくれなくたって構わない。体を売って金が貰えるのなら、喜んで売春しよう。そんな願いが叶うはずもなく、道行く人々は僕を哀れな目で数秒見つめ、通り過ぎてゆく。誰も僕に声をかけてくれやしない。
なんだか、暖かいと思っていたこの街が、僕を拒絶したようだ。痛みを和らげるように、胸に手を当て、静かに涙を流した。

on (プロフ) [2016年4月20日 1時] 1番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

いや、おとぎ話ではないんだ。こんなところでかっこいい王子様が拾ってくれるわけないじゃあないか。そう自分に言い聞かせ、僕は全くと言っていいほど知らない道を、ふらふらとおぼつかない足取りで歩く。
そんなことを言い聞かせたって、心のどこかでやはり強請ってしまうのだ。僕を助けてくれる心優しい男性が…いや、女性でも構わない、いるのではないのかと。
「そこのお兄ちゃん、遊ばなぁい?」
生憎、こんな惨めな僕に声を掛けてくれたのは、どこかのかっこいい王子様などではなく、そこらへんで酒に酔ったおじさんだ。僕はうんざりして、僕の意志なんかお構い無しに組んできた肩を跳ね除ける。
酒臭い。嫌いな匂いだ。僕ももう成人しているため何度か酒は飲んだが、こんなに酒臭い人は初めてだ。僕がそそくさと帰ってしまうせいもあるのだろうが。
とにかく、僕はこの酒にまみれた臭いが、超がつくほど苦手、いや嫌いだ。簡単に跳ね除けられた腕を、懲りずにもう一度組もうとする男性に、僕は半ば呆れながら反抗する。
「…やめてください」
僕の声は小さ過ぎたのか、隣の男性には届いていないようで、相変わらず肩を組もうとしている。抵抗するだけ無駄か。これでお金が貰えるなら僕は____

on (プロフ) [2016年4月20日 23時] 2番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

私と後悔

on (プロフ) [2016年4月19日 1時] [固定リンク] PCから [違反報告・ブロック]

「んっあ、ゃっ…」
なんて耳障りな声だ。それが自分から出ている声だと気付いているが、私は声に出さない。できるだけ声は抑えたい。橋の下で行為をする男達と死体、というほどカオスな場面を、一般人には見せたくはない。仮にその人が私と同じ思考の持ち主でも、だ。出来ることなら、今すぐ自分を気絶させて、意識を失わせたい。そんなことは怖くてできないことを、私はまた知っている。
「ふ、んんっ…あっんっぁッ」
ダメだ。どうしても漏れてしまう甘い声に、私はうんざりとしてしまう。こんな声、行為を終えてしまえば喉の痛みの原因となるだけではないのか。出したくもないこの声を、どうやって抑えようか、私は考える。
彼はというと、上手とも下手とも言えない、普通の手際で私の物を咥えている。正直見るのはゴメンだ。女でも吐き気がするのに、男と聞いたら本当に嘔吐してしまいそうだ。これは冗談ではなくて、本当に。
「んんっ…ぁ、アッ」
うんざりだ。聞きたくない、聞きたくない。私の声なんか。私のこんな声なんか。
ジュプジュプと下半身から聞こえる音も、彼の荒い息遣いも、自分の無惨な喘ぎ声も、なにも聞きたくはない。
自然と出てくる生理的な涙を拭い、私は耳を塞いだ。そんなことをしても無意味なことは、私が一番知っているだろう。それでもこの行為をしてしまうということは、相当聞きたくないということだ。確かに、今思い出しても鳥肌の立つ思い出だ。

on (プロフ) [2016年4月19日 5時] 4番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

その後はどうなったのか分からない。ただ、起きた時にはもう空が暗かった。そして、腰に激痛を感じた。いつの間にかあの彼はいなくなっていて、橋の下には腰を抑え、激痛に涙を浮かべている哀れな少年と、一向に目を覚ます気配のない少年しかいなかった。あれ、塚本はいつ帰ったのだろう。ぼんやりとまだ目覚めていない頭で考える。こんなことを考えても結局いないことは同じなのに、と今では思うが、当時はそれはなかなか大事なことだった。
やはり、一時の遊び程度か。私はそう確信する。特に有力な証拠がある訳では無い。しかし、自分の服装を見る限り、相手が全く配慮してくれていないということは一目瞭然だろう。
「はぁ…」
小さくため息をつき、私は立ち上がる。腰の激痛ともお友達になれたのか、少しは痛みが和らいだ。腰の激痛とお友達なんて真っ平御免だが。
隣で安らかに眠っている彼は、私の帰りに寂しそうな表情一つせず、また目覚めもせず、そのまま眠っていた。当たり前と言ったら当たり前だ。もう彼の魂はここにはない。私はそれを身をもって体験したのだから。
冷たい夜風にさらされて、冷たかった彼はより一層冷たくなった。それええもまだ腐敗が始まっていないということは、死んでからそんなに時間が経っていないということなのだろうか。

on (プロフ) [2016年4月19日 5時] 5番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

「さようなら、私の愛しい人」
そう言って、比較的流れの緩やかな、すぐ隣の川に彼を落とす。ドボン、と重たい音がしたかと思うと、目の前にあった死体は川に沈んでいった。
そういや、水死体は膨れているんだっけ。そう、雑学に含まれるのかギリギリのラインの知識を引き出す。いや、実際はこんなことを考えなくとも、彼を見る機会は二度とないのだろう。彼はここで腐敗し、浮き上がってくることはない。そう断言出来る。見たところ、彼はもう川の底に沈んでしまっている。これはもうどうすることもできまい。
最後に彼の体温を感じたかった。しかし、当時の私には自分の欲望よりも自分の身体のほうが大事だったようで。気づけば彼は肉眼では見えないほど深く沈んでいて、後に残ったのは私の欲望に対する後悔だけだった。最後に触れたかった。そう、叶いもしないことを呟き、私は家へと一歩踏み出した。
腰の痛みは、相変わらず私を戒めたいようで、一歩歩く度に腰に来る痛みは想像を絶するほど痛かった。いや、想像したことなんて一度もなかったのだが。家に帰り、お世辞にもふかふかとは言い難い自分のベッドに体を預けた時、腰の痛みは必殺技を畳み掛けるように、私の体を蝕んだ。
くう、と声にならない悲鳴を小さく上げ、私は自らの腰を押さえる。何度さすってもなくならない痛みは、私のことを恨んでいるのかと言うほど長く続き、腰の痛みが消えたと思った頃には、もう学校へと通学する時刻であった。こんなことなら、意地を張ってでも私は自分の行動を否定するべきだったのだろうが、そんなことをしても結局は今の自分と何ら変わりのない光景が広がっていたはずだと私は確信する。どちらにせよ、彼に声を聞かれていた時点で、私はあの運命を辿るしかなかったのだ。

on (プロフ) [2016年4月19日 23時] 6番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

授業は無事受けることが出来た。無事、とは言っているが事が無かったわけではなく、むしろどちらかというと有ったと言っていい。
あの後私は、腹は絶対膨らまないであろう薄い食パン一枚を口にくわえ、家を飛び出した。勿論、その後は全力疾走だ。ここでのんびりと歩いているようでは、薄い食パンをくわえた意味が無い。いや、実際は、一歩踏み出す度に千切れていく弱いパンなど、くわえない方が効率的だったかもしれまい。まぁ、その時の私はそこまで頭が回らなかったのだろう。
千切れていく食パンを無理やり千切り、口の中へ放り込む。そのせいで、口の中は美味くもない食パンでいっぱいだ。これほどまでに体積が多いと言うのに、なぜ腹が膨れないのだろうと、今なら真剣に考えられるが、やはりその時はそんなことを考えている時間も惜しいため、私はただひたすら学校に向かって走り続けた。
実際は家と学校はそこまで遠くはないため、私が走ったところで、結局閉門の時間はすぐなのだ。ぜえぜえと息を切らし、学校に向かって一直線に走る。
まぁ、そのへんのことは割愛しよう。
案の定、閉門の時間はもう迫っていて、私の体が入れるか入れないかくらいの隙間しかなかった。こんなに大げさに言っているが、実際は遠くからでも私の体一つでさえ入らない隙間しかなかった。これは私が太っているとか痩せているとかそういう問題ではなく、ただそれほど隙間が狭かったのだということを理解して欲しい。
締まりそうな門の上を飛び越え、校内に入る。とは言っても、股間スレスレで校内に入った私は、お世辞にも格好いいとは言い難い着地をした。あれを着地というのかは不明だが、私のプライドもあり、そういうことにしておこう。
ドスン、と地上に私の体がつく音がして、胸に強い痛みを覚える。息がうまくできない。カヒュ、カヒュと通常の呼吸音とは異なった呼吸を繰り返していると、いつの間にか私の呼吸は通常のものへと戻っていた。
腰の次は胸か。やれやれ、相変わらず神は私を懲らしめたいようだ。信じもしない神を嘲笑い、私は立ち上がる。唖然とした門を閉める教師だけが、校庭で口をあんぐりと開け、突っ立っていた。

on (プロフ) [2016年4月21日 5時] 7番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

あああ続かん!!

on (プロフ) [2016年5月1日 5時] 8番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

小説専用
主にホモ…やと思う

on (プロフ) [2016年4月19日 1時] 1番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]
(C) COMMU