丸亀
就職してすぐに祖父が死んだ。4月は慌ただしさと冷たいコンビニ飯で過ごした。葬儀が終わり、実家を遠く離れた勤務地で急に暖かな飯が食いたくなった。毎月一日は釜揚げうどん半額の幟。たまらず駆け込む。温かなうどん。揚げたての天ぷら。それをすする見知らぬ様々の人、人、人。腹と心が満たされ、道路の見える窓際のカウンター席でたまらず独り涙を流す。以来、さみしい夜にはうどんをすする。
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