異_能_都_市_

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顔に何か冷たいものが降りかかる。
――雪か
推測でしかない。たがこれはかつて、雪ではしゃいだあの頃と同じ感覚だ。
――今はもう、何も見えない
今日も俺はうずくまり、石のようにじっとしているのだ。
何でも屋。この都市で、しかも“廃人”を必要とするものは少ないだろう。それでも俺は何でも屋という看板を隣にたて掛けじっと待つのだ。
生きる為に。
俺の体は異能の移植に失敗した時からボロボロだ。喧嘩なんてできっこない。依頼を、待つしかないんだ。
「ミカ?大丈夫かい?」
不意に、肩に手を置かれた感覚がした。其方に顔を向けてみると、同じ廃人の青年が心配そうに身を屈め此方を見つめていた。…といってもボヤッと見える背丈から判断しただけだが。
「大丈夫だ。もうちょっと待ってろ。今日は依頼が来ねえようだから、自力で調達してくるぜ」
「ミカ…」
――お前らに食わせるモン、すぐに持ってきてやるから
俺はよいしょと立ち上がった。

レイレイン (プロフ) [2022年1月15日 12時] 1番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

こんな感じで合ってるんでしょうか…
どなたでも大歓迎です!

レイレイン (プロフ) [2022年1月15日 12時] 2番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

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三鷹 (プロフ) [2022年1月10日 19時] [固定リンク] スマホ [違反報告・ブロック]

カン、カン、カン、カン。無機質に響く音が目の前で止んだ。私はそこでやっと、それが誰かの足音だったことに気がつく。嗅ぎなれた鉄錆の匂いを肺いっぱいに吸い込み、重く伸し掛かってくる空気を持ち上げるようにして目を開く。が、視界は薄い灰色の霧で覆われて、それがゆらゆらと揺れているばかりだった。そうしているうちに、コンクリートの壁を背に立つ二本の脚がぼんやりと浮かび上がってくる。ぐずぐずと痛む脳みそに鞭を打ち、私は顔を上げた。
「……おや、見ない顔ね、いらっしゃい。お客さん?それとも、ただ通りすがりのひと?」
返事はない。私は、そのまま続ける。
「ああ、ねえ、今何時かわかる?知らない間に寝ちゃってたみたいでさあ、……んん〜、ふぁあ、随分長いこと寝てた気がするんだけど……あ、夕方のチャイムを聞いたのは覚えてるよ」
やはり返事はない。もしや夢?幻覚?見ない顔だねと言ったのも、実際は視界が霞んで誰かがわからなかっただけだ。でも、私の知り合いにこんなに寡黙なひとは居なかったはず。だとしたら、本当に誰?寝ぼけた頭ではその答えを導き出すことすらも容易にはできない。
「……ねえ、ずっと立ってるの疲れない?ここ、座っていいよ、どうせ誰も来ないし。お客さんでもないんでしょう?話し相手くらいにならなってあげられるけど、ほら」
雑に轢かれた茣蓙の上に一人分のスペースを作り出し、そこを右手で叩いて示す。商品は眠りにつく前の時点で既に半分ほど片付けてあったので、場所を見繕うことは簡単にできた。
――だが、二本の脚は動きを見せない。私はまあいいか、と再び目を瞑り、目の前の誰かが動くのを待った。

三鷹 (プロフ) [2022年1月10日 19時] 1番目の返信 スマホ [違反報告・ブロック]

どなたでも!問題があるようでしたら削除します。

三鷹 (プロフ) [2022年1月10日 19時] 2番目の返信 スマホ [違反報告・ブロック]
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