東京は小説より奇なり

メッセージ送信

(出会い目的の書込は法律で罰せられます→ルール)

メッセージ一覧

眠たげな甘さを含んだ空気が漂う春、土曜日。
この四月にできたばかりだというショッピングモールに花梨はいた。友人である翔太と静流と一緒に、コーヒーが絶品だと言うカフェに向かう途中だ。
「コーヒーが美味い店は信用できる。これ、俺調べ」
「どういう根拠なの、それ」
「俺調べっつったら俺調べなんだよ」
やいのやいのと言葉を交わす翔太と静流に挟まれながら、花梨は絶品だというコーヒーの味と香りを想像してみる。一様に絶品といっても色々ある。苦味の強いタイプか、酸味の強いタイプか、それともどちらも強いタイプか。花梨は普段、紅茶とコーヒーだったら紅茶を選ぶが、コーヒーも結構好きだ。
「翔太は、コーヒーが美味けりゃなんでもいいんだろ」
ぼろろとこぼした言葉に、そんなことないよお、と翔太が頬を膨らます。静流が、コーヒーの付け合わせは何があるかな、とぼやいた。
ここ最近で建設された、しかも大型のショッピングモールだが、意外と知り合いに遭遇しない。今度は真冬や怜斗と来ても楽しいかもしれないな、と思った。

中村 (プロフ) [6月4日 22時] [固定リンク] PCから [違反報告・ブロック]

「まあそんなところかな」
「本当は牢君と2人での予定だったんだけど」
「彼の言うことは気にしなくていいよ」
口を尖らせて不貞腐れる冥に月夜はヒラヒラと手を振った。
「そっちの白いの誰?初めて見るんだけど」
十朱の髪は生まれつきだろう。星夜のデリカシーの無い発言を放っておくのは流石に気が引けた。
「星夜さん……。ごめんね、十朱君。こっちは月夜さんと星夜さん。僕の従兄弟なんだ。」
「うわっ、すっげぇ久しぶりに見たわ牢の優等生モード!」
星夜のデリカシーの無さは筋金入りだ。全身が一瞬硬直したのがわかる。顔もおそらく引きつっているだろう。
「星夜……。」
これには月夜もドン引きのようだ。

早崎 (プロフ) [6月10日 22時] 8番目の返信 スマホ [違反報告・ブロック]

「十朱静流です。どうも」
慣れているのかはたまた事実として受け止めているのか、静流は特に表情を変えなかった。
ところで優等生モードの彼は、今の星夜の言葉をどのように受け止めただろう。翔太は明らかに星夜に引いていて、花梨はぽかんとしている。静流はやはり、すんとしたまま表情を動かさない。

中村 (プロフ) [6月12日 20時] 9番目の返信 スマホ [違反報告・ブロック]

「翔太と花梨のダチなの?」
星夜は周囲の反応を気にもとめずに話を続けている。
牢は強ばる顔をそのままにチラリと静流を見た。静流の表情は特に変わる気配が無いが今の発言が聞こえていないのはさすがに無理があるだろう。

早崎 (プロフ) [6月12日 20時] 10番目の返信 スマホ [違反報告・ブロック]

「ですね。幼馴染です」
花梨が星夜に向かって笑う。翔太は月夜と星夜を交互に見て、冥に同情的な目線を向けた。
「不知火くんとあんまり似てないね。従兄弟だからそんなもんか」
静流がまたもや先日の生徒会室での出来事に続いて、踏み込んだ発言をする。

中村 (プロフ) [6月13日 21時] 11番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

「……そうかな?」
如何様にも捉えられる発言に少しとぼけてみる。
もし容姿の話をしているなら確かに星夜とはそこまで似ていないかもしれない。だが、性格の話をしているなら明らかに踏み込んだ発言だ。

早崎 (プロフ) [6月15日 21時] 12番目の返信 スマホ [違反報告・ブロック]

蒼雅と朱彗の古い友人だという十朱が転校してきて早数日。彼は度々生徒会室に顔を出すようになっていた。と言うか、人目を避けたがる冥のために俺たちは生徒会室で昼食をとっているのたが、そこをたまり場にしているのは何も牢と冥だけでは無いということで……。
ガラリと音を立てて生徒会室の扉を開けるとそこには既に3人の姿があった。どうしたって十朱の白い髪は目を引く。転入早々こんなところに入り浸っていては彼がまるでクラスメイトを避けているみたいにならないのだろうか。
「あ……。3人とも早いんだね。十朱君、どう?もうクラスには慣れた?」

早崎 (プロフ) [5月25日 0時] [固定リンク] スマホ [違反報告・ブロック]

「そりゃどうも」
静流は薄ら笑んで、部屋を出ていった。室内に一瞬、驚くほどの静けさが訪れる。最初に口を開いたのは花梨だった。
「……悪かったな。生徒会室に連れてくるのは、ちょっと急すぎたか」

中村 (プロフ) [5月29日 21時] 21番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

「いや、あれは早いとか遅いとかの問題じゃねえだろ。他人への興味とか関心ってもんが欠落してるっつーか……。お前らどうやってあれと仲良くなったんだよ」
他人への興味が無い点に関しては自分が言えたことではない。が、あまりにも彼には言葉というものが意味をなさない。まさに“暖簾に腕押し“だ。いや、まだ暖簾に腕押しをした方が手応えがあるレベルだ。
「僕、ちょっと疲れちゃったよ」
冥がようやくいつもの通りに口を開いた。
俺の態度を見てどう振る舞うべきかずっと模索していたのだろう。
「悪かったな、冥。」
「ううん、牢君が謝ることじゃないよ」

早崎 (プロフ) [5月29日 22時] 22番目の返信 スマホ [違反報告・ブロック]

「あれでも昔に比べて、口数はかなり多くなってるんだけどな」
花梨が苦笑いする。翔太が、昔から無礼だったしな、と補足した。
「彼奴が周囲に打ち解けるまでは、生徒会室に連れてくるのはやめとくよ。よく考えたら、他の生徒との交流も遮断しちゃうからな」
花梨がパンを齧りながら、柔らかい声で話す。翔太は他の理由が別にあると気が付いたが、口にしなかった。それが花梨の意向だからだ。

中村 (プロフ) [5月29日 22時] 23番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

「あいつっていつもあんな感じなのか?正直に言わせてもらうとお前ら以外に興味なしって感じだったぞ」
ため息をつきながら席に座る。
「でも、良いのかな。あの子、あのままでは他の人との人間関係うまく作れないんじゃない?そりゃまあ僕が言えたことでは無いけどさ。」
「……。」
冥が珍しく案じるようなことを言うので思わず黙ってしまった。

早崎 (プロフ) [5月29日 22時] 24番目の返信 スマホ [違反報告・ブロック]

「俺ら以外に興味がないかどうかは分かんねーけど……」
「いや、俺も多分そうだと思うよ」
答えにくそうにする花梨の代わりと言わんばかりに、翔太が牢の言葉に賛同する。花梨が困ったように苦笑いした。
「俺としても彼奴の交友関係が広がってくれるのは嬉しいけど、余計なお世話になんねえかなって」
「まあ、好きでひとりな奴とか結構いるしねえ。俺は彼奴はそういうタイプだと思うよ」
翔太は弁当を食べながら、何食わぬ顔でそう言う。正確に言うと、静流は翔太と花梨がいればそれでいいと思っているタイプだと、翔太は理解していたし、花梨もそれを薄々感じ取っていた。

中村 (プロフ) [5月30日 0時] 25番目の返信 スマホ [違反報告・ブロック]

1月下旬、寒凪の昼放課。
休み明けの書き初め大会が終了したのも束の間、今日の星雲学園校内は、バレンタインデーに向けて妙な賑やかさを見せていた。

中村 (プロフ) [2024年2月19日 15時] [固定リンク] PCから [違反報告・ブロック]

「そっか。じゃあ、噂を噂で塗り潰す作戦はできないな」
「……何かよくないこと考えてるだろ、お前」
「火消しに協力してあげてるんだろ?噂を撤回するには別の噂を被せるのが1番手っ取り早いのさ」
静流は情報収集するのが得意で、人の噂話に関しても聡い。無論、意図がなければ調べないため、翔太と成瀬のことは本当に寝耳に水だったようだが。花梨はパンを齧りながら、頭の中で対策法を模索する。
「まあ、意外と片っ端から否定していくのが1番妥当かもな。否定しとかない理由はないだろ?」

中村 (プロフ) [2024年3月21日 0時] 32番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

「まあ、知ってて否定してないのだとしたらそれは肯定してるようなもんだもんな」
「最悪。そんなわけないのに」
冥が苦虫を噛み潰したような顔をしてため息をついた。
「でも噂を噂で塗り潰すってのはありかもな。蒼雅とか、何気にモテるだろ。なんかそういう浮いた話ねえのか?」

早崎 (プロフ) [2024年3月24日 0時] 33番目の返信 スマホ [違反報告・ブロック]

「はぁ?ないない、あり得ねーよ……。つか、それは不知火にも同じこと言えるだろ」
「そうそう。変なこと言うなよ」
「朱彗くんは花梨くんの保護者か何かなの?」
何方かというと粘着質なストーカーだ、と静流は思ったが、不知火と成瀬もいる手前口にはしなかった。俺が知らないわけないね、と翔太は言うが、当の花梨はその自信に全くピンときていない顔をしている。

中村 (プロフ) [2024年3月29日 23時] 34番目の返信 スマホ [違反報告・ブロック]

「おい、勘弁してくれよ。嫉妬だの僻みだのはもううんざりだよ」
中学時代のいじめ騒動は妬みが原因だった。もし誰かと付き合ってるなんて噂が流れてみろ。悪夢の再来だ。幸い許嫁の存在は色恋沙汰を遠ざけるのには便利だった。
「もう朱彗が誰かと付き合ってるってことにしたら良いんじゃねえの?お前もそれなりにモテ……いや、お前はデリカシーねえし無理か」

早崎 (プロフ) [2024年3月30日 1時] 35番目の返信 スマホ [違反報告・ブロック]

「はぁ〜?俺はそれでいいんだよ、可能性あるって勘違いされる方が迷惑だっつーの」
外面を取り繕う相手がいないので、翔太は言いたい放題だ。あまり目立たないだけで翔太のことを好きだという女生徒は一定数いる。こじんまりとだが校内に愛好会ができていることを本人も認知しているーーー知った時は鬱陶しそうな顔をしていたが、歌手としての自身を好いている面子がいることも考慮して、特に解散を強たりするつもりはないらしいーーーーはずだが、お構いなしである。つい最近、翔太宛のラブレターを仲介してほしいと女生徒から頼まれて困り果てたことを思い出して、花梨はこっそり苦笑した。
「ま、なにかいい噂のネタがあればそれとなく流しておいてあげるよ。僕の気が向く範囲でだけどね」
「そいつぁ期待せずに待ってるよ」
翔太はほんとに期待してないようだったが、高確率で静流は気が向いてくれるだろうな、と花梨はなんとなく思った。花梨が知る限り、静流はそういう人間だ。
身近な人物同士のスキャンダルとなると花梨も何となく落ち着かないので、話を振られたら否定するぐらいはしてやろう、と心の内で決めた。

中村 (プロフ) [2024年4月7日 22時] 36番目の返信 スマホ [違反報告・ブロック]

12月24日。その日は所謂クリスマス・イヴだった。

早崎 (プロフ) [2023年12月5日 0時] [固定リンク] スマホ [違反報告・ブロック]

「僕はこれで大丈夫。朱彗君は?」
片方渡すよう手を差し出しながら問う。当然、軽そうな方に向けてだ。この後は帰ってケーキの下準備だ。生地を寝かせようと思ったら今日のうちに作っておかなければならないからだ。

早崎 (プロフ) [2024年2月7日 23時] 66番目の返信 スマホ [違反報告・ブロック]

「俺は特に大丈夫だ。なら、さっさと済ませちまおうぜ」
翔太は頭の中で昼に注文したホールケーキを思い浮かべながら、手元の荷物を持ち上げてみせた。
成り行きで付き合った買い物だが、後日返しーーー成瀬の菓子作りの上手さは犬猿の仲な翔太も認めざるを得ないーーーがあると思えば、まあ悪くはないだろう。

中村 (プロフ) [2024年2月18日 1時] 67番目の返信 スマホ [違反報告・ブロック]

「じゃ、今日はこんなもんか。朱彗君はこのあとケーキ取りに行くよね。僕別にここでタクシー捕まえて帰ってもいいけど、ケーキ屋まで一緒に行った方がいい?」
どちらにせよタクシーまでは運んでもらうつもりだが、ケーキ屋も道中だ。なんならケーキ屋で朱彗君だけ降りるというのも選択肢としてはありだ。

早崎 (プロフ) [2024年2月18日 1時] 68番目の返信 スマホ [違反報告・ブロック]

「あー……。まあ、タクシー乗るんなら確かにその方が楽か」
自分の足で運ぶ気満々だったが、成瀬の提案を断る理由はなかった。タクシーで乗っていけるのなら、わざわざ家まで送っていく必要もないだろう。

中村 (プロフ) [2024年2月18日 1時] 69番目の返信 スマホ [違反報告・ブロック]

「じゃ、ここでタクシー捕まえよっか」
幸い外まで出て直ぐにタクシーに乗ることが出来た。タクシーから自宅の台所まではなんとか自分で運ばなければならないがそれは致し方ない。ケーキ屋の前で泊まってもらって朱彗を降ろす。
「じゃ、また」
軽く手を挙げ別れの挨拶を済まし、冥は帰路へと着いた。

早崎 (プロフ) [2024年2月18日 2時] 70番目の返信 スマホ [違反報告・ブロック]

何でもあるように見えて何もない都市、TOKYO 有為転変は星雲の習い

⚠️こちらは現代軸専用ボード⚠️
⚠️現代の話は全部ここに入れてOK。パラレルifはNG⚠

💠星雲学園内部の校則や行事等は固定の枠で随時更新💠

中村 (プロフ) [2023年11月30日 2時] [固定リンク] スマホ [違反報告・ブロック]

🏫星雲学園年間行事一覧表🎇

4月 入学式、始業式、身体測定・スポーツテスト、部活勧誘、☆ボート大会
5月 ★校外研修(中1)、☆体育大会、中間考査
6月 ★学年旅行(高等部)
7月 三者面談、終業式(、水泳学校、補習授業)、期末考査
8月 夏季休業
9月 始業式、☆文化祭
10月 ☆芸術鑑賞会、選択科目説明会(中3〜高2)、中間考査
11月 ★学年旅行(中等部)、☆校外地学実習(高2)
12月 三者面談、終業式(、スキー学校)、期末考査
1月 始業式、☆書き初め大会
2月 ☆次期生徒会選挙、三者面談 学年末考査(内部進学生除く)、内部進学入試(内部進学生)、高校入試
3月 卒業式、終業式

中村 (プロフ) [2023年12月19日 0時] 1番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

🎓星雲学園の校則一覧💼

生活規則
・染髪は蛍光色以外はOK、地毛の場合は先述のカラーリングもOK。
・アクセサリーは学業の妨げにならない程度ならOK。.
・私服登校は禁止。
・スマートフォンは持ち込み可能だが、休憩時間と特別授業時以外は原則使用禁止。
・ゲーム機器は持ち込み禁止。
・業間外出は禁止。届け出を出して受理されれば可。
・朝のSHRは8時30分開始。それ以降の登校は「遅刻」となる。高等部であまりに遅刻や欠席が多い生徒は、稀に進級判定会議にかけられる。
・アルバイトは特に制限しないが、学業を疎かにしないことが大前提。補導対象になる時間帯のものは禁止。
・昼食は購買の使用可。食堂は高等部のみ使用可。
・法律に反するような行為はもちろんNG。

クラブ活動
・部活及び同好会の所属は強制ではないが、進路を考慮すると入部が推奨される。
・生徒会執行部はクラブへの所属は免除となる。
・活動頻度は各団体に委ねられる。
・部活及び同好会の設立を生徒が行うことは可能。部活は10人以上、同好会は4人以上の所属生徒を必要とし、また共通して顧問を1人以上つけることを条件とする。
・兼部可能。生徒会活動に支障をきたさなければ、執行部の生徒もクラブ所属は自由。
・退部や移籍は自由だが、短期間に高頻度で続いた場合は一定期間のペナルティ有り

中村 (プロフ) [2023年12月19日 0時] 2番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]
(C) COMMU