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「 光の君へ 」
誰かがくれた
ひとかけらの優しさ
見えない場所で光になる

何気ない行動でも
何気ない言葉でも
その人の心に深く沁みて
薄闇に差し込む光になるから

あなたがくれた
ひとかけらの思いやり
心の奥底で光になる

無意識の行動でも
無意識の言葉でも
私の心に深く沁みて
冷たい夜空を照らす月になるから

落ちていく飛べない鳥に
手を差し伸べてくれたあなたの
繋いだ手のあたたかさ
今でも鮮明に覚えてる

そしていつか私も
誰かを照らす光になれるように
あなたを照らす光になれるように

そんな優しさとあたたかさの輪廻で
世界は今日も廻っている

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [3月16日 15時] 1番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

「 今日 」は、朝から雨が降っていた。
灰色を滲ませたような曇り空が空一面に広がり、音もなく降り注ぐ雨粒が、地面に染みを作りながら静かに消えていく。
そんな、あまり気分の上がらないような日。だけど、私__天宮初夏にとっては特別な日。私の好きな、「 彼 」の誕生日であり、告白すると決意した日だから。

「 ……どうしたんだ? 」
放課後、公園にある屋根の下で、彼__夜影星斗はそう問うた。サファイアを思わせる瞳が、私をまっすぐに見つめている。スポーツ万能で人気者な、私の幼なじみ。そして想い人。
「 ……あの。 」
絞り出した声はわずかに震えていた。緊張で汗をかいたのか、しっとりと濡れた手をきつく握りしめる。
「 ……ずっと前から好きでした。付き合ってください! 」
沈黙ののち、私の口からこぼれたのはそんなありふれた言葉。彼のサファイアの瞳が見開かれる。静寂が漂い、彼の表情が真剣さをたたえた。
「 ……ありがとう。 」
まだ驚きが滲んだ、聞き慣れた声が耳に入る。音もなき風が頬を撫で、彼のさらりとした黒髪を踊らせた。次に続く言葉が耳に届いたのは、数秒後にも数十秒後にも感じられた。
「 ……でも、ごめん。初夏をそういう風には見れない。 」
ぱりん、と。胸の中で何かが砕けたような音がした。なにか口にしようと思うのに、私はなんの言葉も紡げなくて。透明な雫が屋根を伝うのが視界に入る。
『 失恋 』という二文字が、ぼんやりとした頭に浮かんだ。
「 ……そっ、か。 」
ようやく発した声はかすれていた。星斗が申し訳なさそうな表情を浮かべる。彼が何かを口にしているけれど、すべて耳を通り抜けていく。やがて彼が遠ざかり、後ろ姿が雨景色に紛れて消えていくのを、私はぼんやりと見つめていた。
星斗を想った日々が頭を駆け巡る。彼の言葉が、表情が繰り返された。もう叶わないとわかったのに、この気持ちはまだ消せなくて。とてつもなく消したいけど、消したくないような気もする。あなたを想った日々はたしかに輝いていたから。どこかつんとした花の香りがふわりと漂った。
はらりと零れた透明なものが、頬に触れた気がする。それが雨なのか、別のものなのかは、私には分からなかった。
その水滴は、酸っぱく、しょっぱく、そして苦かった。

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [2月19日 6時] 1番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

とん、とん、と。
黒い画面に触れると、見慣れない数字の列はとある電話番号となる。
指を緑色のボタンへと動かし、ぼく__翡翠渡カラスはジンジャーエールを口に含む。
「 ……もしもし? 」
コール音の後、耳に入ったのは戸惑いがにじんだ声。ぼくの脳裏に、藍色の髪に月の光を宿したような瞳の少女が浮かび上がる。
「 もしもし。コウモリさん? 」
いつもと同じ穏やかな声で彼女の名を呼ぶと、驚きを含んだ声でぎこちない返事が返ってきた。
「 はい。……カラス、さん? 」
「 うん。カラスだよ。 」
ぼくは世界的に有名なカードゲームのプロ。そして電話をかけた相手である彼女__御影コウモリは普通の中学生だ。いや、あのゲームに巻き込まれている時点で普通ではないかもしれないが。とにかく、ぼくから電話がかかってきたら驚くだろう。
「 実はね、ぼくがこの前参加したゲームは伯爵戦だったんだ。 」
「 え……?! 」
電話越しに彼女が息を呑む。きっと今、あの黄金色の瞳を見開いているのだろう。
「 それで、ゲームは終わった……んですか? 」
彼女が投げかけた、零れ落ちそうなひと雫のように淡い期待を帯びた疑問に、ぼくはまたジンジャーエールを口に含ませて答える。
「 結論から言うと終わってないよ。そして、そのゲームでは、伯爵が君……コウモリさんに入れ替わっていた。 」
「 え……?! 」
さっきよりもさらに驚きを含んだ声が耳に届く。彼女は数秒沈黙してから訊ねた。
「 ……それで、何かあったんですか? 」
わざわざ電話してくるなんて、と彼女は続ける。ぼくは決して暇ではないのだから、この電話には今の報告以外にも理由があると思ったのだろう。
「 ………『 お前はおれのことを助けに来てくれなかった。 』 」
つい最近。『 サンゴの聖域 』で耳にした言葉を、電話越しの彼女に投げかける。
「 ……え? 」
携帯電話から聞こえたのはやはり戸惑いの声。ぼくは炭酸で喉を潤し、続ける。
「 そのゲームで、君がアユくんに言った言葉だよ。 」
「 ……っえ……?!アユに……?! 」
穏やかに告げると、彼女は言葉を失ったようだった。ぼくたちの間に沈黙が下りる。彼女が何か言いかけると同時に、ぼくは言葉を重ねた。
「 あの、なんでそれをおれに…… 」
「 これ、本当に思ってるの? 」
え、と彼女がまた声を漏らした。ぼくは口をつぐむ。漂う静寂のなか、彼女が何かを考えている気配がする。しばらくすると、彼女はゆっくりと口を開いた。
「 ……全く思ってない、なんて言い切れないかもしれないけど。でもおれはあのとき……あいつらを救えなかったから。シャモが言ってたけど、お互い様……なのかなって。だからおれにこんなこと言う権利はないかもしれないけど、あいつらには……幸せになってほしい。 」
静かな痛みが滲んだ声が、静けさのなかに落ちた。ぼくはわずかな沈黙ののちにつぶやく。
「 ……君は強いね。 」
彼女も口をつぐみ、数秒の間を空けてぼくのつぶやきに答えた。

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [2025年11月9日 18時] 1番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

「 ……強くなんて、ないと思います。ただ、おれは……おれが、正しいと思える選択をしたいから。……まあ、何が正しいのか迷って失敗することもあるけど。 」
静かに言葉を紡いだ彼女はすこし自嘲ぎみに笑う。そして、何かを思い出したように声を重ねた。
「 ……そうだ。カラスさん、ありがとうございます。あいつらのこと、助けてくれたって。 」
「 え?ああ。 」
あれのことか、と心のなかで呟く。確かに本物のコウモリさんとはアユくんたちを助けると言ったヴァルハラ宮殿のゲーム以来会っていないから、お礼を言われるのは自然なことかもしれない。
まあ、ぼくは彼らに「 投資 」しただけであって、約束を果たそうとしたわけではないけど。
「 お礼を言われるほどのことじゃないよ。助けるって約束したんだし。 」
なんて、思ってもいないことを口にする。
穏やかで、優しげで、完璧な作りものの声。
ありがとうございます、というお礼の声がまた耳に届いた。
「 じゃあ、そろそろ切るね。 」
「 はい。……ありがとうございました。 」
またねと別れを告げ、赤い受話器のボタンへ手を伸ばす。
スマートフォンを耳から離すと、通話前の画面が表示されていた。
目を落とすと、透明なグラスにぼくが映っている。どこか冷たさをたたえた翡翠を思わせる瞳。
コウモリさんに電話をかけた理由はとくになかった。本当になんとなくの行動。
机に置いてある二つのダイスを手に取り、転がす。出目は二つとも、「 3 」。
「 ……。 」
彼女は今まで出会った誰とも違う気がした。強く、優しく、それでいて儚い。
同じゲームの参加者というだけの彼女がどんな人であろうと、ぼくには関係のないはずだけど。……でも、また同じゲームに参加できたら、楽しいかもしれない。
光で反射する自分を見やりながら、ぼくは静かに微笑を浮かべる。
グラスのなか、炭酸がぱちりと小さく弾けた。

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [2025年11月14日 19時] 2番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

「 ……うわっ?! 」
ぱっちりと目を開いた瞬間、いつもと違う光景が目に飛び込んでくる。ぼくは思わず声を上げて起き上がった。
窓もなく、光が差し込まないほの暗い部屋の中、少し離れたところにある蝋燭だけがぼんやりとした光を灯していた。
ぼくはビスコ。とある少女に飼われている普通のリスだ。まあ、昨日その少女のもとから脱走したんだけど。
いつも散歩している道を走って、寝るのにちょうどよさそうな場所を見つけたから、そこでそのまま眠りに落ちた。そして起きたらこの知らない場所にいたのだ。
「 うーん、どこなんだここ……? 」
ふかふかのベッドから起き上がると、突然空中に何かが浮かんだ。どうやら手紙のようで、ぼんやりと光っている。
おそるおそる触ると、目の前に文字が浮かび上がった。
「 あなたは『 デスゲーム 』の参加者に選ばれました。これを読み次第、ホールに集まってください 」
「 ……え?デスゲーム? 」
ぼくは思わず目を見開いた。聞いたことがない言葉だけど、なんだか嫌な予感がする。それに集まるということは、ぼく以外にもだれかいるのだろうか。
とりあえずそのホール?というところに行こうと、ぼくはドアを開け、蝋燭が照らす廊下へと踏み出した。

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [2025年10月21日 17時] 1番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

********
私__きらりんがホールへ入ると、そこには三人の少女が佇んでいた。
空色の髪をツインテールにした少女に、紫色の髪の少女が二人。片方は耳下で二つ結びにしており、もう片方は下ろしている。
……きっと、彼女たちも「 参加者 」なのだろう。
私は昨日、いつも通り家で眠ったはずなのに、目を覚ますと突然この謎の館にいた。そして、空中に浮かぶ手紙には私が「 デスゲーム 」の参加者に選ばれたこと、ホールに集まってほしいということが書かれていたので、この場所にやってきたのだ。
「 えっと……? 」
なんと声をかければいいのか分からず、私の口から漏れたのは困惑の言葉だった。三人の少女がくるりと振り返る。
「 え、あなたもあの手紙を……? 」
ツインテールの少女の問いかけにこくりと頷く。すると、紫色の髪を下ろしている方の少女が、オッドアイの瞳で私を見つめながら訊ねてくる。
「 ねえ、名前なんていうの?私ほしぞら!七瀬ほしぞら 」
「 あ、夜桜星きらりんです 」
まだ困惑を含んだ声で私が名乗ると、二人の少女も口々に言った。
「 あ、僕は神楽マリンやで。ここどこなんやろうな……。 」
「 あ、私は春夏冬せすじです 」
ツインテールの少女__せすじが名乗ると、私たちの間に沈黙が下りた。
無理もない。いきなり知らないところで目覚めて、デスゲームなどと告げられたのだから。会話が弾むはずもなかった。
あたりを見渡そうとしたその瞬間、視界がぱあっと白い光に包まれた。あまりの眩しさに、私は思わず目を閉じる。
たん、と着地音。私が目を開けたとき、そこには白い布を被った少女が立っていた。
「 やっと集まった!初めまして。私はゲームマスターの【 T 】。手紙にも書いたけど、今からあなたたちには『 デスゲーム 』をしてもらうよ 」
背丈は低めで、少し高めの明るい声。私たちと同い年くらいだろうか。どことなく不気味なこの館の雰囲気とはあまり合っていない。
「 T……?デスゲームって何……? 」
ほしぞらが不安と困惑をたたえた瞳でTと名乗った少女を見つめる。私はどこか冷静でいながらも、夢を見ているかのように意識がぼんやりとしていた。
「 デスゲームはデスゲームだよ?あ、まだ1人来てないじゃん!いや、1人っていうより1匹かな? 」
「 え、1匹……? 」
思わず目を見張る。猫でも来るのだろうか。デスゲームに動物が参加するなんて耳にしたことがない話だ。
そのとき、遠くから茶色の何かが近づいてきた。飛び跳ねるように、小柄なわりに俊敏な動きで駆けてくる。
「 ……え? 」
なんでリスが、という言葉が私の心を満たした。そのリスをぼうっと見つめていると、私の視界が一瞬、ふわりとなびいた紫色の髪に覆われる。
「 ビスコ!! 」
たたたっ、とほしぞらがそのリスのもとへと駆けていき、抱き上げた。リスが驚いたような表情で彼女を見上げる。
「 ほしちゃん……? 」
知り合いなのだろうか。せすじとマリンも呆然としてほしぞらとビスコと呼ばれたリスを見つめていた。
「 なんでここにいるの?てかなんで昨日脱走して__ 」
「 はいはーい、そこまで! 」
Tの軽やかな声が彼女の言葉を遮る。
「 参加者は以上だよ。じゃあ早速、第1戦しよっか! 」
「 ……第、1戦? 」
Tが投げた弾むような声に、マリンのこわばった声が重なった。アメシストを思わせる瞳が、Tの顔を覆う白い布を映していた。

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [2025年10月26日 15時] 2番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

<涙袋アイテム>
・うそつき涙袋
・Nobev アンダーアイマスター01

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [2025年10月25日 13時] 5番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

<アイテープ>
・Shefun メッシュアイテープ

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [2025年10月25日 14時] 6番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

<ヘアアイテム>
・oggi otto セラムCMC ミルキィ(ヘアミルク)
・ミルボン エルジューダ(ヘアオイル)

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [2025年10月26日 16時] 7番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

<勉強>
FDdata(テストの過去問)

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [2025年10月26日 16時] 8番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

桔梗色のひととき(仮タイトル)(イコカル)
風邪かなんか引いて学校休んだ🍓くん。そこにイコちゃんがお見舞いに来る。カステラ&こっそり🍓くんの嫌いなものを持って来るイコちゃん。嫌いなもの持ってこられたし嫌だけど、退屈な気分だったのがちょっとだけ楽しくなった🍓くん。おわり。

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [3月4日 6時] 9番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

https://sousakulife.com/printing-plaban-making/
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https://www.pixivision.net/ja/t/171/?p=2
https://note.com/kua_illustration/n/n2d1774bea348
https://www.youyou.co.jp/s/2026/02/picture-book_west2.html
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たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [2025年9月7日 15時] 1番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

「 まりりん、今日も山に登るの? 」
紅く色づいた葉が宙を舞っている。空一面に茜色の夕焼けが広がり、雲がわずかに染まっていた。
そんな中、待ち合わせ場所である学校の陰で少女の声が響いた。「 まりりん 」と呼ばれた少女がくるりと振り返ると、二つ結びにされた紫色の髪がなびく。片目を隠す前髪がふわりと宙に浮くと、アメシストを思わせる、どこか不思議な光を宿す瞳がのぞいた。
「 うん、登る。せすじも来てくれるよな? 」
彼女の言葉に、空色の髪をツインテールにした少女、せすじはわずかに微笑みながら頷く。
「 まあ、それしか選択肢ないからね。 」
並んで歩き出すと、風に踊った紅葉がひらりと頭に落ちてくる。しばらく沈黙しながら歩いた後、せすじが呟いた。
「 ほんと好きだよね、まりりん。山に登るの。 」
その声に、オレンジ色の光に照らされたマリン

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [2025年9月3日 21時] 1番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

水面にはじけた(ウマムサ)

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [2025年7月15日 16時] 1番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

「 ムササビ。 」
柔らかなオレンジ色の光があたりを照らしている。かつかつ、という下駄のわずかな音とともに、地面にぼんやり伸びる影が、二人のものに変わる。そんな中、耳に飛び込んできた幼なじみの声に自分__檸檬里ムササビは振り返る。
「 ……ウマ。 」
幼なじみ__橙ウマノスケの姿を認識するとともに、自分の口からこぼれたのは、呼び慣れた彼の名前。いつものように黒髪を結い、紺色の浴衣を着た彼は、少し申し訳なさそうな表情を浮かべる。
「 ごめんね、待たせちゃった? 」
「 いや、待ってない。まだ待ち合わせの5分前だし。 」
ウマはいつも早く来るから、自分も早く来てみただけ、という言葉を喉に運ばず、頭の中で消した。爽やかな風が吹き抜け、幼なじみの髪を揺らした。自分の長い前髪もなびき、ウマの表情がよく見える。
「 ムササビ、やっぱりその浴衣似合うね。 」
「 ……そうか?ありがとう。 」
屋台へと歩き出しながら、眩しい笑みを浮かべた幼なじみの言葉に、自分は浴衣に目を落とす。紫地に紫陽花が描かれたもので、ここ何年かはずっと着ている。
かき氷の屋台へ向かい、同時に黄色のかき氷を手に取った。
ベンチに腰掛け、口に含むと、冷たさと爽やかさが口いっぱいに広がる。
美味しいね、と呟きながら、ふとウマが射的の屋台に目をやった。
「 ねぇ、ムササビ。あれ、やってみない? 」
「 ……ああ。 」
かき氷を食べ終わった自分たちは、立ち上がって

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [2025年7月17日 6時] 2番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

タイトル:風に包まれて

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [2025年6月27日 16時] 1番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

ひんやりとした風が、屋上に佇んでいる少女の頬を撫でる。
その風は、ツインテールにされた空色の髪を、踊らせた。
手すりに寄りかかるその少女の名は、せすじ。彼女は、藍色に染まった空に浮かぶ月を、静かに眺めていた。
「 ……。 」
昼間の騒がしさが嘘のように、ここはしんと静まり返っている。空の暗さに同化した葉が、ひらりと彼女の頭に落ちた。薄闇の中で、月がぼんやりと光っている。
「 ……え?せすじん? 」
不意に耳に飛び込んできた声に、彼女は振り返る。そこに立っていたのは、紫色の髪を耳下で二つ結びにした少女。長めの前髪からのぞいている、アメシストを思わせる瞳が、せすじを捉えていた。
「 ……まりりん? 」
海を宿したような瞳を見開いて、彼女が言葉を放つ。「 まりりん 」と呼ばれた少女は、驚きと疑問をたたえた瞳で、せすじを見返した。
「 なんでこんなとこいんの?夜やで 」
「 え、そっちこそ 」
彼女は、自分に問いを投げかけた少女……マリンの疑問には答えず、そう返した。
「 まじでなんでいんの?僕、ちょっと家出して来たんやけど 」
心底驚いたような声で訊ねながら、軽い口調で「 家出 」と口にする彼女。でも、せすじはそれには触れなかった。
「 夜の学校って好きだから 」
少し共感したのだろうか。マリンはああ、と呟いた。音もなき夜風にふわりと前髪が揺れ、アメシストの瞳がはっきりとのぞく。
「 まあ、なんかいいよな 」
「 綺麗だし、一人になれるし 」
月を見つめながら、そう返すせすじ。彼女の目は、どこか遠くを見ているようだった。
夜だからなのか、二人きりだからなのかは分からないが、彼女たちの雰囲気は、いつもの軽口を叩きあう感じではなかった。
せすじは毎日、ここに来ている。誰もいないこの時間に来て、ただ外を眺めているのが好きだった。
ここでの一人は、特別で、少しだけ非日常で、美しいものだと思っていた。
だけど今、彼女は隣にマリンがいることを、不快だとは思わなかった。二人の間に沈黙が下りる。その沈黙は、頬に触れる風のように、どこか心地よかった。
一秒一秒が、静かに過ぎていく。
涼しい風が、二人を包みこんでいた。

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [2025年7月3日 16時] 2番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

ただただ、星に願うしかできないだけ。
過去に書いた手紙
あてにならない占い
時計の針が止まったら
誰にも届かない独り言
君と出会えた奇跡
あのとき、あの手を掴んでいたら。
手を繋げばよかった
淡く滲んで消えていく
君とふたりで雨宿り
雨が止むまで待って
雨ときどき君の気配
花も棘も抱きしめて
雨が降るたび君を想う
手を繋げなくても
君の嫌がる顔が見たい(イコカル。カラカルくんがいるから特別、みたいに思うイコちゃんと、いなくなったら寂しいなみたいなカラカルくん)
嘘からはじまる物語

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [2025年6月21日 17時] 1番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

冷たい冷たい雪だった。
でも、不快だとは思わなかった。

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [2025年6月23日 17時] 2番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

「 やめましょうって!本当になんでそんな性格してるんですか……。 」
慌てと呆れを含んだ声で、言葉を放つ。
どうしてこんなにむきになっているのだろう、とふと思う。
……もしかすると、自分は。
会長に弄ばれている、この少年に、「 嫉妬 」という感情を抱いているのだろうか。
( まさか!そんなわけないじゃないすか! )
いつも嫌な顔を見せろと言われ、げんなりしているというのに。そんな感情とは無縁だと思っていたのに。
でも……心の底ではどこか、もやもやした感情が渦巻いている気がする。
「 しつこいな。……ん? 」
ふいに会長がゆらりとおれに近づき、顎に手を添えてくる。
「 お前、なんだか顔が赤いな。もしかすると、 」
「 あ、赤くなってませんって!気のせい!気のせいです! 」
大声をあげて彼女の声をかき消す。こんな感情を抱いていることは、絶対に知られるわけにはいかなかった。
ふうん、と怪しがるような声を漏らし、彼女がおれの顎から手を離す。

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [2025年6月24日 18時] 3番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]

外へと踏み出した瞬間、冷たい風が頬を打つ。
真っ白な雪がはらはらと包み込むように降り、地面をその色に染めていく。
小さく吐いた息は空気に溶けるように消え、聞き慣れた少し高い声が耳に飛び込んでくる。
「 うわ、めっちゃ降ってる……。 」
ゆるりと振り向くと、そこに立っていたのは、淡い栗色の髪にバンダナをつけた少年。アクアマリンを思わせる、海を宿したような瞳が、私の向こうの雪景色を捉えている。
周りの生徒が次々に傘を開いていく中、彼は傘を手にしていなかった。
「 ……お前、傘は? 」
「 あー……忘れたんすよ。家遠いし、結構濡れそうっすね……。 」
ふぅ、と白い息を吐いて、彼がぼやく。
私はそうか、と返事をして、ぱん、と傘を開いた。隅に桔梗の花が描かれた、黒い傘。そして、彼のそばから歩き出す。
「 え?ちょ、ちょっと待ってくださいよ! 」
追いかけてきた彼に目をやり、訊ねる。
「 ……入るか? 」
え、と間抜けな声を漏らした彼を置いて、私はすたすたと歩き始める。
慌てたようにわずかに積もった雪を踏む音がついてきて、「 失礼します。 」という声とともに、するりと彼が傘に入ってくる。
少し大きめな傘は、容易く二人を包み込む。
「 ……会長ってすごいですよね。 」
しばらくの沈黙の後、ぽつりと彼がつぶやく。
不意に放たれた言葉に、私の心の湖に波が立つ。
「 ……なんだ?急に。 」
褒めても部費は増やさないぞ、とこぼす。カラカルは私と視線を合わせないまま、続けた。

たぴにゃん ꒰ঌ♡໒꒱ 永遠のすらんぷ (プロフ) [2025年6月26日 16時] 4番目の返信 PCから [違反報告・ブロック]
(C) COMMU