Anarchy in the Junk City
メッセージ一覧
窓辺で白いカーテンが揺れていた.
空はどこまでも高く、果てしなく遠く.
彼の手は決して届かない.
彼の体はこの安っぽい寝台から離れられず.
彼の魂はこのちっぽけな病院から飛び立つことはない.
それでも僅かな慰みはあった.
空を飛ぶ鳥、夜に瞬く星、季節の匂いを宿した風.
そして一本の老いた樹木.
儚げな色を宿した、金髪の青年はベッドの上で寂しげに呟く.
「あぁ、あの木から最後の一葉が落ちるとき、俺の命も終わるんだな」
突如、人影が現れる.見舞いだろうか.
「あれは常緑樹だよ」←
嘘だろ…と心中で呟く.
「……つまり、一年中、枯れない?」
人影の方を向いて言う.
【垢変】 (プロフ) [2015年4月8日 0時]
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そんな問いに彼女は反応しなかった。否、『彼』は。
その少女は呟いた彼のすぐそばで微笑んでいた。長い黒髪は艶やか。白い肌は極め細かく透き通るよう。小さな矮躯はとても可憐で儚い。無骨な日本刀がその容姿には似合っていなかった。しかしそれでも目を引くのは(。或いは惹くのは)。赤く大きな瞳。どこまでも燃えるように冷たく赤く、純粋に透き通り、それでいて悪戯に濁ったそれ。確実に美少女と呼ばれるであろうこの少女。
彼と少女は幾度も対面したことがある。だから少女の小さな口からはいつも通りの口調と笑いと皮肉達が放たれる。と、恐らく彼は思っていたであろう。
「儂が根元を一太刀すれば簡単に倒れ、やがて枯れるじゃろうがな」
優木鈴色の容姿と声で、『彼』は告げた。
「初めましてというべきかのぅ?アレン・チャーチ。否、クソ餓鬼」
赤い瞳を歪ませて、いつも通りの微笑みを見せた。
鈴美 (プロフ) [2015年4月12日 2時] 1番目の返信
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「くはははは。誰か、などと聞かれてしまえば、困ってしまうが。しかしここは宿主様の呼称を借りておこう」
さそりくんじゃ。にっこりと笑って言った。表情自体はいつもの彼女のそれだが、なんであろうか。雰囲気や趣と言ったモノがどうもその仕草を艶っぽく見せていた。
さそりくん。彼女がどういった敬意でそう呼んでいたのかはわからない。しかし意味はあったはずだ。
「そう怖い顔をするでない。ふむ、クソ爺とな。かはは、若人は威勢があっていいのぅ」
『彼』がそう言い表したように、威勢の良い台詞をものともしない。くつくつとした笑いを、口の中で。それだって優木の仕草である。それを『彼』は自然にやってのける。しかしだからこその違和感をどうにも拭うことができなくて。
見舞い客用のパイプ椅子をすぐ傍から取りだし、それに逆向き(背もたれ側を前にしてだ)に座り、アレンと対面する。
「かはは。それにしても無様な姿じゃのぅ。失態でも犯したのか?」
今度は嘲笑するように笑う。それさえも、彼女の仕草。
鈴美 (プロフ) [2015年4月13日 4時] 3番目の返信
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「ふぅん」
興味があるのかないのかわからないような、曖昧な返事をする。彼女のように。
「かはは。くそ餓鬼。なんら貴様の力不足の招いた災いであったか」
かはは。と、もう一笑いする。これは彼女とは違って、高笑いするようであった。
「かはは。魔法などという本来の力ではないものに頼るからそんな目にあうのではないか?まぁ、それは儂の宿主様にも同じことを言えるがな」
そういえば、『彼』は彼女と違い、訛りなく流暢に言葉を発していた。彼女の容姿でそんなことをするのだから、やはりそれに対しても違和感しかなかった。
どうにもちぐはぐとした感覚ーー否。元々、ちぐはぐだったのは彼女だ。素直に笑って怒って悲しんで喜ぶ彼女。しかしそれの方がよっぽどちぐはぐであった。幾つもの心を繋ぎ合わせたかのように。そう考えれば『彼』は。それは。ただの完全であった。
鈴美 (プロフ) [2015年4月14日 0時] 5番目の返信
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アレンが嘆いている姿を横目で見、呆れた。あまりにもそういった感情を持ってしまったものだから、彼の台詞を無視した。こいつだったら宿主様のことを変えられたかもしれないのに、と。そんな期待を込めていた彼であったからこそ。『彼』は激しく落胆した。
「クソ餓鬼。そんなに貴様は宿主様のことに興味がないのか?」
酷く見下したような様子でもう一度『彼』は、人を見下した。見下した目。見下した視線。見下した笑み。見下した表情。見下した心。見下した 頭。彼は最高最低最良最悪の敬意と厚意と、そしてありったけの嫌悪を持ってアレン・チャーチという人間を見下した。
ぞくりとするような。悪寒がはしるような。背中に液体窒素でも流し込まれたかのような。そんなそんな、畏怖してしまうような。『彼』は化物であった。
優木と同じように。
鈴美 (プロフ) [2015年4月15日 2時] 7番目の返信
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『彼』はアレンの言葉を聞き、確信した。
「なぁ、クソ餓鬼。儂は
貴様のことが嫌いだ」
ずぶり、と。そんな風に具体的すぎるような音が聞こえた気がする。『彼』は隠し持っていた短刀で、片手でくいと、自然な素振りで、警戒させるし暇もなく軽快なようすで、アレンの二の腕を一槻に刺した。
人という生き物にそんなことをしでかしたというのに『彼』の表情は尚も変わらないままで。それ故に恐ろしさを感じさせる。
「『彼奴のこと大好き』?かはは。笑わせるなクソ餓鬼。そんな感情しか持ていないようであれば、宿主様に機嫌よく尾でも振っておけ」
違う。先程の空気と、『彼』がアレンを見下した時のそれと今のそれが全く違っていた。それから感じるモノは。優しさと怒り。
「貴様のような脳無しに宿主様を任せようなどという考えをした自分を恥じたぞクソ餓鬼」
刺した短刀を軸に、アレンに馬乗りになる。それから瞳を覗き込むように、彼の頬に手を添えた。
鈴美 (プロフ) [2015年4月16日 1時] 9番目の返信
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