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「……」吹雪は自分の部屋から、昔使っていた長銃を持ってくる。あまり室内で使いたくはないが、何かあった時のためだ
葦は深く眠っている。それでもナイフを離さないのは長年の癖だろう。
「……」吹雪は家の前の道路に警戒の視線を向けておく
深く眠っている。
「……流石に来ないと、思いたいけど」吹雪は呟く
しかし空気が変わる。眠っていた筈の葦が僅かに身動いだ。
「あら……?」葦に近づく
「っ……またか……」跳ね起き、目付き悪く唸る。
「葦、大丈夫?」警戒した表情で銃に片手をかけた吹雪が聞く
「眠いのに殺気に叩き起こされて最悪の気分だな」唸る。
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