幽世学園

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666 (プロフ) [2018年9月6日 18時] [固定リンク] スマホ [違反報告]

「……堪忍してぇや」
ナイフが刺さる直前に地面を蹴ってその場を離れ、淕空は向かってくる菘の、ナイフを掴んでいる方の腕を掴む。そのまま片足で重心の乗っかった菘の片足を払い、背負い投げに持ち込む。
「あんま面倒かけんではよ終わらせたいんやからこっちは」

Littorio (プロフ) [2018年9月6日 18時] 1番目の返信 スマホ [違反報告]

『きゃっ!』
背負い投げを喰らい、地面に倒れた菘だが諦めは悪いのかナイフの操作は続け、一度自分の手元にほとんどを戻す。
けれど数本は意識が届く限り動かすつもりらしく、淕空の周囲へ再び飛ばしてくる。

一方海知はようやく講義を終え、次は空きコマだなあと呟いていた。
そして淕空に合流しようかと思い異能を発動するが……なぜか、淕空の思考だけが読み取れなかった。
寝ているのかと出力をあげるが、夢どころか接続できた気配すらしない。
「うーん?」
とりあえず図書館に行ってみるかなあ、と呟いて、海知は講義室をあとにする。

666 (プロフ) [2018年9月6日 18時] 2番目の返信 スマホ [違反報告]

「ほんまに執拗いなぁ、アンタ」
通常では避けられないため、仕方なく脚部のみ獣化させ、跳躍してナイフを避ける。がしがしと頭を掻いて、淕空は挑発するように嘲るように笑った
「執拗い女は嫌われるで」

Littorio (プロフ) [2018年9月6日 18時] 3番目の返信 スマホ [違反報告]

『うるさいっ!』
嫌われる、という言葉に過剰反応したのかナイフの速度が上がる。けれどやはり精神力を削るらしく、一瞬動けなくなる。
けれど執念深いというか、なんというか。ナイフを片手に他のナイフを一時にバラけさせ、菘は淕空へと突っ込んだ。

「あれ? 樹先生?」
「……来たか、海知」
図書館に入ったところで海知は樹の姿をすぐに視認するが、淕空が居ないことに気付く。
そして何か知っていそうな樹の次の言葉を待ち、海知は首を傾げる。
「あいつは決闘を申し込まれてた。……訓練場のCにいるはずだぞ」
「分かりました、ありがとうございます」
不思議そうにしながら、海知は外を目指してきびすを返す。

666 (プロフ) [2018年9月6日 18時] 4番目の返信 スマホ [違反報告]

「よっ、と」
取り敢えずは菘をよけ、淕空は周りに視線を巡らせる。バラけたナイフがどこから来るかわからないからだ

Littorio (プロフ) [2018年9月6日 18時] 5番目の返信 スマホ [違反報告]

『残念ね、下よ!』
そう、策が上手く行ったと言うような高い声で宣言し、それと同時に淕空の足へとナイフが刺さる。
一瞬痛みに足が止まったところを見計らい、前後左右、さらに菘自身も淕空へと襲いかかった。

そして海知は、樹と共に外に出、その様子を目撃してしまう。
「うっわ、こりゃ厳しいな……」
樹のそんな声も聞こえていたのか、いないのか。
「りく、くん……!」
海知の周りの空気がざわめき、瞳が泥のように淀んでいく。

666 (プロフ) [2018年9月6日 18時] 6番目の返信 スマホ [違反報告]

「ぐっ…!」
だがナイフが刺さっても、淕空は倒れる様子は見せない。片手で、襲いかかってきた菘の首を狙う。負けたくないし、こんな奴に海知を渡してたまるかという執念…基執着がなせる技だ

Littorio (プロフ) [2018年9月6日 18時] 7番目の返信 スマホ [違反報告]

『っ!』
首を狙われているということに気付いたのか、咄嗟に菘は淕空の手へ向けてナイフを向かわせる。そして自身は……淕空の腹部へ、ナイフの刃を突き刺した。
「ふざけるっ、なああああ!」
その瞬間、張り裂けるような痛みを伴った叫びが上がり、旋風のような勢いと共に海知が獣化し、駆け出した。
完全に豹の姿となり、訓練場へと突っ込んでいく。

666 (プロフ) [2018年9月6日 19時] 8番目の返信 スマホ [違反報告]

「あっ、ぐ…!」
淕空は腹部やらを襲う痛みに顔を歪ませる。しかしその目の中に諦めという色は全くなく…自覚が無いのだろうが、菘よりももっともっと深い海知に対する愛と独占欲が映る。周りが見えていないのか、海知が来ていることはわかっていない

Littorio (プロフ) [2018年9月6日 19時] 9番目の返信 スマホ [違反報告]

動きが止まったのを好機と捉えたのか菘はさらに気力を振り絞り、淕空に攻撃しようとする。が、そこへ勢いよく海知が飛び込んできた。
獣人の形に体を合わせ、そして怒りに体を震わせながらすべての攻撃を自分の身に受ける。
「っづ、あ……っ」
熱くて、痛くて、冷たくて、そして達成感を感じていた。この痛みは淕空くんを守れた痛みだ、と。自分をあのとき殺した痛みとは違うものなのだ、と。
菘から淕空を引き離し、海知は濁った瞳で彼女を見る。
『あ、せ、せんぱ、その、これはちが、ちがくて』
「何が、違うの? 人を、傷付けて、僕を、傷付けて……何が、違うの?」
淕空を訓練場のすみに運ぶとフェンスに寄り掛からせるように座らせ、小さくごめんねと謝る。
「……僕は許さない。君を許さない。何があっても、何を言っても、僕は君を許さない。八つ裂きにして獣の餌にして骨まで擂り潰して、もう一度生まれ直したって僕は許さないよ。許さない。きみを、ゆるしはしない」
そして瞳の光を完全に消し、そのまま菘へ襲いかかった。

666 (プロフ) [2018年9月6日 19時] 10番目の返信 スマホ [違反報告]
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