オリキャラ自由高校

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「はぁ。」
理科の先生である鬼頭 陸は頭を悩ませていた。
その原因はとある少女にある。
彼女は、理科が嫌いなようだ。……陸としてみても、分からないでもない。
陸だって、国語は嫌いである。英語も苦手だ。途中までは正解はある。英語だって、単語を覚える。国語も文法を覚える。古文も覚える。それは、確か好きだった。だが、文章を書く際に気づく。国語、英語にははっきりとした答えがない。
喋る際に気づく。話し上手は全く同じ話をしている訳ではないのだと。
そこにあるのは、とても曖昧はものだ。
手で触れることすらままならぬ。
耳で聞く。目で見る。ただ、其れだけに縛られる。
「どうしようかなぁ。彼女、こっちに敵意剥き出しだし。理科の面白さを教えようがない。」
理科とは未知だ。理科とは世界の真理に迫るものだ。特に、炎なんて素敵だ。
儚く、時に強く。あの気まぐれでありながらも、常に人間と共にある姿に憧れすら持った。
理科は素晴らしい。其れを伝えられない。この時ばかりは、自分の口下手が憎く感じる。
「おや?」
陸は、今、思い浮かべていた少女の後姿を見た。
だから。
「やぁ。」
話しかけてみた。
【専用】

yuiyui(*^_^*) (プロフ) [2017年4月5日 22時] [固定リンク] スマホ [違反報告]

「鬼頭先生。僕は先生なんだから、呼び捨てはダーメ。様つけろなんて言ってるんじゃないんだから、先生くらいつけてよ。もう。」
陸は、苦笑いを浮かべて。
「せめて、先生の前くらい。ね?」
そう言った。
目の前の少女は不機嫌な様子。
それ程までに僕が嫌いか。と、陸のガラスの心に罅が入ったが。
案外簡単に修復される。
「あ、そうそう。」
陸は目の前の少女に思い出したように呟く。
「ちょっとくらい、理科勉強した方がいいんじゃない? やって見ると楽しいよ? 」
国語と英語は嫌いであった陸には、こう言っただけじゃダメなんだろうな。と、何となく感じた。

yuiyui(*^_^*) (プロフ) [2017年4月6日 16時] 1番目の返信 スマホ [違反報告]

「理科の何が面白いか、だって?」
そんなの簡単だ。
「全部。」
である。一言で言っちゃえばそれだけ。観察も実験も計算も暗記も化学式も歴史も、全部、面白い。知識通りにぱちりと決まると、今でも興奮してしまう。
語りだすと我を忘れ、マシンガントークになってしまう炎の事がやはり一番好きであるが、中学の理科で出て来るニュートンや花の種類を覚えるのなんかも好きである。
「問題あるよ。もう。こっちは、理科の先生なの。凄いけどさ、悲しくなるよ。」

yuiyui(*^_^*) (プロフ) [2017年4月6日 16時] 2番目の返信 スマホ [違反報告]

「なんで? って、まあ、悲しくなっちゃうから悲しくなるの。あれ、何言ってるか自分でも分からなくなってきた。」
陸は、頭を抱え、その様子を彼の助手たち(縫いぐるみ)が呆れた顔で見ている。
「ほうっておくわけには、いかないよ。それも理由を聞かれると言い返せないんだけどさ。強いていうなら、まあ、僕、先生だし。」

yuiyui(*^_^*) (プロフ) [2017年4月7日 10時] 3番目の返信 スマホ [違反報告]

「あぁ、もう。」
陸はそう呟く。
いいんだから? 放っておいて?
そう言われると放っておけないのが、陸という人間だ。
思春期。反抗期。生意気。……良い子なんだけど。
陸は、溜息ながらに、
「図書室と理科室、どっちに行きたい?」
と、問う。
助手達は、少女の背中を押し、くるりくるりとダンスする。

yuiyui(*^_^*) (プロフ) [2017年4月8日 10時] 4番目の返信 スマホ [違反報告]
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